誘惑に縛られて~彼の熱に囚われて~

誘惑に縛られて~彼の熱に囚われて~

大宮西幸 · 完結 · 18.2k 文字

896
トレンド
1.1k
閲覧数
18
追加済み
本棚に追加
読み始める
共有:facebooktwitterpinterestwhatsappreddit

紹介

私の名前は立花由夏、十八歳になったばかりです。
今日は週末なので、姉の立花雪乃が経営している店で一緒に食事をするために来ました。
雪乃の店は「ハートシンク」という名前で、都心部の目立たない建物の中にありますが、外観は控えめでも内部は全く別世界でした。
ここは大人向けの体験型店舗で、最新のVR技術を使った特別なサービスを提供し、主に独身の方々の心の癒しを目的としています。
店内には最先端の機器や商品が並んでおり、展示ケースの前を通るだけで、私は恥ずかしくて顔が真っ赤になってしまいます。
食事を終えると、雪乃が「新しく入荷したVRゴーグルを試してみない?」と声をかけてきました...

チャプター 1

「由夏、新しい機材が入ったのよ。最新のVRゴーグルなんだけど、没入感がすごいの。ちょっと試してみない?」

 姉の立花雪乃は私に水を差し出しながら、興奮を隠しきれない様子で声を弾ませた。

「ええっ? わ、私には無理だよ……」

 私は慌てて手を横に振り、頬がカッと熱くなるのを感じた。私は十八歳になったばかりの普通の女子で、恋愛経験なんて全然ない。男性と手を繋ぐことすら恥ずかしいのに、そんな体験なんてハードルが高すぎる。

「そんなに緊張しないでよ。ただのAIシミュレーションなんだから、本番ってわけじゃないし。ね、テストに協力すると思ってさ、どんな感じか試してほしいの。ダメ?」

 雪乃は顔を近づけ、甘えるような口調で畳みかけてくる。

「お願い、私の頼みだと思って。ね? いいでしょ?」

 私は唇を噛み、姉の押しに負けた。内心ではかなり抵抗があったけれど、あくまでバーチャルな体験だ。それくらいなら大丈夫だろうと自分に言い聞かせ、私は小さく頷いた。

「わかった……じゃあ、ちょっとだけ」

 雪乃はパッと花が咲いたような笑顔を見せ、私の肩をポンと叩いた。

「さすが、私の可愛い妹! さあ、体験ルームへ行こう」

 案内されたのは、店奥にあるプライベートな個室だった。室内はシンプルで、ふかふかのソファといくつかの機材が置かれているだけだ。

 彼女は黒いアイマスクを私に手渡した。そこからは数本の細いケーブルが伸び、ソファの脇にあるコントロールパネルへと繋がっている。

「このアイマスクをつけて。姿勢なんだけど……デバイスの効果を最大にするために、ちょっと協力してね」

 そう言いながら、彼女は身振り手振りでうつ伏せになり、腰を少し高く上げるよう指示してきた。

「こ、こんな格好……本当にしなきゃダメ?」

 その体勢を想像するだけで、顔が熟したリンゴのように赤くなる。あまりにも恥ずかしすぎる!

「大丈夫だよ、ここは完全個室だから誰も入ってこないわ。AIがリラックスできるシナリオを作ってくれるから、いい夢を見るつもりで身を任せて」

 雪乃は私の背中を優しく叩き、なだめるように言った。

 私は意を決して深呼吸し、震える手でアイマスクを装着した。言われた通りに身体を調整し、腰を高く突き出す。まるで誰かに「弄ばれる」のを待っている人形になった気分で、羞恥心で耳まで焼けそうだった。

 視界は闇に閉ざされたが、すぐに耳元から穏やかな音楽が流れ、AIシステムが起動した。

「リラックスしてね、由夏。楽しんで」

 雪乃の声が遠ざかり、ドアの方へ向かう気配がした。

「ちょっとお客さんに会ってくるから、三十分くらいで戻るの。そうそう、あとで正樹が店に遊びに来るから、適当に相手しておいてくれない?」

「正樹さんが?」

 私は一瞬呆気にとられた。桜庭正樹は私と雪乃の後見人だ。実の叔父ではないけれど、両親が亡くなって以来、経済的に私たち姉妹を支えてくれている。三十五歳で、性格は温厚かつ紳士的。私たちにとっては家族のような存在だ。

 ただ……こんな店での私の姿を彼に見られるのは、なんだか気まずい。

「心配しないで、ただ顔出しに来るだけだから。体験が終わったら挨拶してあげて」

 雪乃がそう言い残すと、カチャリとドアが閉まる音がした。部屋には私一人だけが残された。

 AIのシミュレーションが始まると、私は徐々に緊張を解いていった。波の音が聞こえ、静かな砂浜にいるような感覚に包まれる。羞恥心や不安が波にさらわれるように消えていく。

 確かに、この体験は悪くない。雪乃の店が繁盛するのも納得できる気がした。

 どれくらい時間が経っただろう。シミュレーションが終了し、アイマスクから通知音が鳴った。起き上がろうとした瞬間、異変に気づいた。身体が動かないのだ。

 アイマスクに繋がれた数本のケーブルが、どういうわけか手首や腰に絡みついている。私はソファの上で固定され、あの恥ずかしい姿勢――お尻を高く突き出した格好のまま、身動きが取れなくなってしまった。

「雪乃? いるの?」

 恐る恐る声を上げてみたが、声は震えていた。部屋は静まり返り、何の応答もない。そうだ、雪乃は出かけてしまったんだ。店には今、誰もいない可能性が高い。

 力を込めて身体をよじってみたが、ケーブルは細いくせに強靭で、びくともしない。それどころか、もがいたせいでスカートの裾がずり上がり、太ももの付け根まで露わになってしまった。肌に触れる冷たい空気が、今の状況の恥ずかしさを増している。

 私は奥歯を噛みしめ、じっと耐えるしかなかった。雪乃が早く戻ってくることを祈りながら。

 その時、廊下から足音が響いてきた。コツ、コツ、とこちらへ近づいてくる。そして低い男の声が聞こえた。

「雪乃? 誰かいないのか?」

 心臓が早鐘を打った。この声……正樹さんだ!

 私は反射的に息を止め、身体を硬直させた。足音はどんどん近づいてくる。

「なんだ、留守か?」

 正樹さんの当惑した声が聞こえる。他の部屋をノックしているようだが、やがてその足音は私のいる個室へと向かってきた。

 私は唇を強く噛み、彼が入ってこないことを祈った。けれど、よりによってその瞬間、ドアが押し開けられた。

 彼の足が止まる気配がした。そして、低く感嘆の声が漏れる。

「おや? これは……新しく入荷したラブドールか?」

 心臓が口から飛び出しそうになった。顔が火照りそうだ。

 彼……私のことをラブドールだと思ってる!?

 動くことも、声を出すこともできない。正体がバレるのが怖かった。だって、今の私はあまりにも恥ずかしい姿だ。スカートはめくれ上がり、素肌を晒し、まるで店に展示された「商品」そのものなのだから。

「雪乃の店も進化したな。こんな精巧なものまで置くようになったとは」

 正樹さんの声には好奇心が混じっていた。足音が数歩近づき、直後、温かく大きな手が私のふくらはぎにそっと触れた。

 その瞬間、血が凍りついた。彼の手のひらは乾燥していて力強く、ゆっくりと上へ滑ってくる。まるで本当に「ラブドール」の質感を確かめるかのように。

「手触りがかなりリアルだな。人肌のような温もりまである」

 独り言のように呟く声には、驚きの色が滲んでいた。

 私は必死に歯を食いしばり、声を殺した。恥ずかしさと焦りで頭がどうにかなりそうだ。

 もしここで由夏だとバレたら、もう二度と彼の顔を見られない!

 しかし彼の手は止まらない。それどころか、指先は太ももの内側へと滑り込んできた。薄い布地越しに伝わる指の熱さが、私を更なるパニックへと突き落とす。

「ほう、今回は随分と質のいい仕入れをしたようだ」

 正樹さんは軽く笑った。その低く磁性のある声が、今はただ恐ろしい。

 早鐘を打つ鼓動が耳元で鳴り響く。頭の中は真っ白だ。

 どうしよう? 早く止めないと取り返しのつかないことになる! でも、今さら声を上げたら、その後の気まずさで死んでしまいそうだ。

 その時、彼の手の動きがピタリと止まった。何かに気づいたような、迷うような気配。

 そして、彼は低く呟いた。

「……いや待て。何かがおかしい」

 心臓がキュッと縮み上がる。

 まさか……バレた!?

最新チャプター

おすすめ 😍

隠された天才:裏の顔が多すぎて、気づけば世界のトップを震撼させていた件

隠された天才:裏の顔が多すぎて、気づけば世界のトップを震撼させていた件

30.1k 閲覧数 · 連載中 · たけの
私の名前は江川莉奈。

育ての親の一家に家を追い出されたあの日、私は微笑みを浮かべながら、奴らが施しとしてよこした金をゴミ箱へと投げ捨てた。

誰も想像すらできないだろう。この私が、数々の名門貴族や権力者たちが大金を積んで列をなし、首を長くして診察を待つ伝説の名医——【暁】だなんて。

私が時価総額数十億ドルのファッション帝国を裏で支配していることも、ウォール街の株価をたった一回の取引で大暴落させられることも、誰も知らない。私はその正体を、この平凡で冴えない素顔の裏にすべて隠し持っていた。

さらに劇的なことに、私の実の親はこの街で頂点に君臨する最高峰の大富豪だった。

そして私の婚約者——すでに顔を合わせているにもかかわらず、その正体を知らなかったあの男こそ、この街の誰もが名前を聞くだけで震え上がる、ビジネス界の冷酷な死神:梅原晴琉だったのだ。

ある日、彼は私の手を執り、ゆっくりと距離を詰めると、耳元で低く囁いた。

「俺のこの鼓動、今なら感じられるか?」

私は至って真面目な顔で彼の胸に手を当て、大真面目にこう返した。

「心拍数は確かに少し高めですが、非常に健康的です。心配ありませんよ」

彼は一瞬呆気にとられ、それからふっと吹き出した。その瞬間の彼の笑顔に、私の心臓もなぜかドクンと跳ねた。それは、自分自身でも説明のつかない初めての衝動だった。

だが、彼が私の真実に一歩ずつ近づくにつれ……私の心は揺らぎ始めている。自分の最後の秘密を、あとどれくらい隠し通せるのだろうか。

外されるはずのなかった仮面——。だが、あの人が執拗にその霧を剥ぎ取ろうとするとき、私は一体どこへ向かえばいいのだろう?
令嬢は離婚を機に大富豪への道を歩む

令嬢は離婚を機に大富豪への道を歩む

810.4k 閲覧数 · 連載中 · 蜜柑
天才陰陽師だった御影星奈は、かつて恋愛脳のどん底に落ち、愛する男のために七年もの間、辱めに耐え続けてきた。しかしついに、ある日はっと我に返る。
「瀬央千弥、離婚して」
周りの連中はこぞって彼女を嘲笑った。あの瀬央様がいなくなったら、御影星奈は惨めな人生を送るに決まっていると。
ところが実際は――
財閥の名家がこぞって彼女を賓客として招き入れ、トップ俳優や女優が熱狂的なファンに。さらに四人の、並々ならぬ経歴を持つ兄弟子たちまで現れて……。
実家の御影家は後悔し、養女を追い出してまで彼女を迎え入れようとする。
そして元夫も、悔恨の表情で彼女を見つめ、「許してくれ」と懇願してきた。
御影星奈は少し眉を上げ、冷笑いを浮かべて言った。
「今の私に、あなたたちが手が届くと思う?」
――もう、私とあなたたちは釣り合わないのよ!
伝説の天才、偽りの姿だ

伝説の天才、偽りの姿だ

20.1k 閲覧数 · 連載中 · ショコラ風味
トップ組織のS級エージェントであり、冷徹無情、そして圧倒的な知性を誇った主人公。しかし、仲間に裏切られ、無残にも殺害されてしまう。

だが、目を覚ますと、知能が低いと見下されている「不細工な女子大生」へと生まれ変わっていた。

容姿を嘲笑われれば、自ら開発したスキンケアクリームで誰もが息をのむ美貌へと変貌を遂げる。

知性を馬鹿にされれば、世界最高峰の大学の総長が自らスカウトに訪れ、医学界の権威は秘密の処方を求めて跪き、国際的なトップスターは楽曲の編曲を求めて彼女を追いかける。

二度目の人生こそは平凡な生活を味わおうとしたものの、隠された正体が次々と暴かれ、気づけばまたしても世界の頂点へと上り詰めてしまう。

背後には無数の配下を従え、その傍らには彼女を守る冷徹な実力者が寄り添うが、この冷徹な男は何かと嫉妬深く、彼女を翻弄してくるのだった。
私が囲っている億万長者

私が囲っている億万長者

9.5k 閲覧数 · 連載中 · ほしの ちなつ
私はただ、心の痛みを紛らわせたかっただけ。

彼は息を呑むほど美しく、落ちぶれていた。夫の裏切りがもたらした傷が完全に癒えるまで、彼をそばに置いておくつもりだった。

お金で彼の付き添いを買い、すべてのルールを私が決め、すべてを完全に掌握しているつもりだった。

けれど、私の隣で横たわるこの男の正体は、彼が語ったものとはまるで違っていた。

魅惑的な笑顔と抗いがたい容姿の下に隠されていたのは、仇敵から身を隠す億万長者の素顔だった。

今や彼は、私の生活に、私のベッドに、そして私の心に――完全に絡みついている。

身を引くことは、彼のそばにいることよりも、もっと危険かもしれない。
監禁から1年、捨てられた令嬢は元婚約者の叔父を娶る

監禁から1年、捨てられた令嬢は元婚約者の叔父を娶る

128.7k 閲覧数 · 連載中 · 鈴木楓花
監禁から1年。ようやく帰宅した今井心晴を待っていたのは、変わり果てた日常だった。
家族は心晴を探そうともせず、あろうことか姉の今井優奈のために盛大な誕生日パーティーを開いていた。
しかも、その横には心晴の元婚約者の姿が……二人は婚約していたのだ。
しかし、心晴はただの被害者ではなかった。
彼女は人知れず巨額の資産と強大なコネクションを築き上げていたのだ。
真実を知った心晴は、復讐の狼煙を上げる。
彼女が選んだ新たなパートナーは、なんと元婚約者の叔父だった。
「これからは私のことを『おばさん』と呼ぶのよ、優奈!」
社長の可愛い若妻

社長の可愛い若妻

18.2k 閲覧数 · 連載中 · 月島 ことね
丸5年もの間、私はすべてを捧げて林翔太を深く愛してきた。しかし、私たちの記念パーティーの夜、彼が新入りの秘書とキスしている現場を目撃してしまう。その瞬間、私の恋の魔法は完全に解けた。

愛に絶望した私は、お互いの利益のための「契約結婚」に同意する。てっきり、悪名高いプレイボーイの蒼井翼と結婚するものだと思っていた。ところが、書類にサインする瞬間、婚姻届に書かれていた名前は――蒼井沢言。誰もがその名を聞くだけで震え上がり、「地獄の帝王」と恐れられる冷酷な巨大財閥のトップだった。

彼は私に数々の価値連根のジュエリーを贈り、私の敵をすべて排除し、世のあらゆる嵐から守ってくれた。けれど、「愛している」という言葉だけは、一度も口にしなかった。

しかしある夜、彼は私を壁に押し付け、熱い吐息を肌に吹きかけながら、低く掠れた声で囁いた。
「音羽、俺をいつまで待たせるつもりだ?」

――この結婚は、決して偶然などではなかった。最初からすべて、彼が仕組んだ「執念の計画」だったのだ。
全能令嬢の帰還、家族が倒産?

全能令嬢の帰還、家族が倒産?

36.8k 閲覧数 · 連載中 · きりゅう りんか
万能の女神・夏川紅蓮が実家に戻ると、一家は何者かの手で破滅に追いやられた後だった。
父は冤罪で獄中にあり、母は病に伏せっている。
六人の兄たちも、ある者は身体に障がいを負い、ある者は無気力に沈んでいた。
そんな折、家に潜り込んでいた偽令嬢は状況を見るや否や一家を見捨てて姿を消し、さらに屋敷までも奪い取ろうとしていた。
世間は夏川家を「落ち目の負け犬」と嘲笑い、皆がこぞって踏みにじる。

紅蓮が静かに一声を発すれば、暗部より無数の異能の士たちが姿を現し、形勢は一瞬にして逆転する。
父は無実のまま出所し、母は健康を取り戻し、廃人同然だった長兄は再び己の足で歩き出し、残る五人の兄たちもまた紅蓮の導きによって各々の才覚を花開かせ、やがて各界を牽引する大物へと成り上がっていく。

しかし、そんな彼女を指さして嘲る者がいる。
「夏川紅蓮は地味で野暮ったい田舎者だ」と。

何を隠そう、彼女は無数の隠された顔を持つ存在。
神医の令嬢も彼女なら、国画の大家も彼女。
伝説のハッカーも彼女なら、正体不明の謎の女優も彼女。
そして、暗部を統べる首領さえも——彼女なのだ。

そんな折、頂点に君臨する名門の若様が、彼女をそっと腕のなかに抱き寄せた。

「誰が彼女を田舎くさい地味女だと言った? 彼女こそ、俺・諏訪淳行の婚約者だ」

紅蓮が流し目をひとつ送る。

「婚約、破棄しなくていいの?」

「しない」

彼が長いあいだ追い求めてきた決して手の届かない高嶺の花こそが、いま腕のなかにいる婚約者なのだ。
解消などありえない——この婚約は、死んでも解消しない。
跡継ぎ問題に悩む御曹司様、私がお世継ぎを産んで差し上げます~十代続いた一人っ子家系に、まさかの四つ子が大誕生!~

跡継ぎ問題に悩む御曹司様、私がお世継ぎを産んで差し上げます~十代続いた一人っ子家系に、まさかの四つ子が大誕生!~

450k 閲覧数 · 連載中 · 蜜柑
六年前、藤堂光瑠は身覚えのない一夜を過ごした。夫の薄井宴は「貞操観念が足りない」と激怒し、離婚届を突きつけて家から追い出した。
それから六年後——光瑠が子どもたちを連れて帰ってきた。その中に、幼い頃の自分にそっくりの少年の顔を見た瞬間、宴はすべてを悟る。あの夜の“よこしまな男”は、まさに自分自身だったのだ!
後悔と狂喜に押し流され、クールだった社長の仮面は剥がれ落ちた。今や彼は妻の元へ戻るため、ストーカーのようにまとわりつき、「今夜こそは……」とベッドの隙間をうかがう毎日。
しかし、彼女が他人と再婚すると知った時、宴の我慢は限界を超えた。式場に殴り込み、ガシャーン!と宴の席をめちゃくちゃに破壊し、宴の手を握りしめて歯ぎしりしながら咆哮する。「おい、俺という夫が、まだ生きているっていうのに……!」
周りの人々は仰天、「ええっ?!あの薄井さんが!?」
今さら跪いても遅い

今さら跪いても遅い

17.5k 閲覧数 · 連載中 · ショコラ風味
5年間の結婚生活を壊したのが、1通の親子鑑定書だとは夢にも思わなかった。

自分が手塩にかけて育てた息子は、夫が元カノとの間に作った子供だった。さらにあり得ないことに、父子は最初からその事実を知っており、結託して彼女に隠していたのだ。

それだけではない。彼女はドアの隙間から、夫の計画を親の耳で聞いてしまう。元カノが戻ってきたら、彼女を「体面よく」会社から退職させ、財産を一切渡さずに追い出し、5000万の「補償金」で済ませようというのだ。

5000万?彼女が一人で支えてきた会社で、彼女の金と人脉を使って夫の尻拭いをしてきた結果が、たったのそれだけ?

絶望した彼女は、自分のすべてを取り戻すと誓う。

恩知らずの息子? もう愛さない。初恋に狂う夫? 彼も消え失せろ。

だが、彼女が本当に離婚して完全に去ったとき、あの父子は再び彼女に家に帰ってきてくれと泣きついてきた!
「もう一度だけチャンスをくれ」

今度の彼女は、一瞥さえくれなかった。
妻が去り、妊娠を知った俺は、ただ泣き崩れるしかなかった

妻が去り、妊娠を知った俺は、ただ泣き崩れるしかなかった

528.2k 閲覧数 · 連載中 · 蛙坂下道
鈴木七海は、中村健に好きな人がいることをずっと知っていた。それでも、彼との結婚を選んだ。
しかし、結婚して5年後、彼は離婚を切り出した。その時初めて、彼の想い人が私の父の隠し子(私の異母兄弟)だと知った。
離婚を決意した七海だったが、その時にまさかの妊娠が判明した。
終末世界で異空間チート!無限備蓄で兵王様を攻略します

終末世界で異空間チート!無限備蓄で兵王様を攻略します

25.7k 閲覧数 · 連載中 · 夜明けのソラ
渡辺千咲は大学卒業後、人生のどん底に落ち、みじめな思いで故郷に戻った。ところが、幼い頃に覚醒した役立たずの空間が突然見知らぬ男に結び付けられた。

男の方は食料不足、渡辺千咲の方は金欠で、二人は意気投合して互いに協力することになった。

「俺のいる場所では、金やダイヤモンドが地面に落ちていても誰も拾わない」

渡辺千咲はそれを聞いて目を輝かせた。男のいる時空では終末が訪れ、動植物が変異し、土地は耕作不能、水源は汚染され、さらに人類の安全を脅かすゾンビがいるのだった。

中島暁は終末世界で一年間苦しみながらも生き抜き、弾薬も食料も尽きて重傷を負いながらも、最後まで信念を貫き、仲間を見捨てることを拒んだ。

「唐揚げ、肉まん、きれいな水、あなたが欲しい物資なら何でも調達してやる!」

渡辺千咲はもはやみじめではなくなった。クリスタルのエネルギーで肌が白くなり体質が改善され、眼鏡も外せるようになり、金や骨董品が手に入り続けた。

中島暁が終末世界から持ち込んだ書籍、詞曲、漫画……によって、渡辺千咲は一躍文学芸術の大家となった。

祖母や、偽善的で貪欲な親戚たちが泣きながら彼女に許しを求めた。

数年後、記者が渡辺千咲の願いを尋ねた――

「世界平和を願っています」

大げさだと思う人もいたが、後になって戦乱を平定したのも彼女、経済を発展させたのも彼女、薬剤を発明したのも彼女の部下のチーム、ウイルス爆発を救ったのも彼女だったことが分かった。

終末世界で彼女は最後の人類を率い、ゾンビに勝利し、赤い月の終末災害を乗り越えた。

彼女の願いは実現したのだった。
死に戻り真令嬢の復讐 ~偽りの家族も血の兄も要りません

死に戻り真令嬢の復讐 ~偽りの家族も血の兄も要りません

22.1k 閲覧数 · 連載中 ·
前世の橘結衣は、兄たちに尽くし続けた。どんな理不尽にも耐え、健気に笑顔を向け続けた結衣を待っていたのは――お披露目パーティーでの無残な死だった。

破滅を経て死に戻った結衣は、人が変わったように冷徹になる。もう二度と、あの愚かな兄たちのために心を痛めたりはしない。

しかし、冷遇し始めた途端、兄たちの態度が一変する。

「いい加減、そんな冷たい態度を取るな」と迫る社長の長男。

「俺の誤解だったんだ……」と苦悩する医師の次男。

「頼む、やり直させてくれ!」とプライドを捨てて乞うトップスターの三男。

「俺の妹はお前だけだ!」と泣きじゃくる不良の四男。

だが、結衣の答えはひとつだけ。

「みんな、失せて」

復讐と無関心を胸に、彼女は一人の男性の手を取った。

「宮本景太。今日からあなただけが、私のたった一人の『お兄ちゃん』よ」

――しかし、彼女の本当の身分が明かされた時、今度は血縁関係のある「実の兄たち」が押しかけてきて――!?

「『唯一の兄』だと……? じゃあ、俺たちはお前の何なんだ!?」