最強ベビーと難攻不落のママ

最強ベビーと難攻不落のママ

彩月遥 · 連載中 · 1.1m 文字

655
トレンド
23.8k
閲覧数
243
追加済み
本棚に追加
読み始める
共有:facebooktwitterpinterestwhatsappreddit

紹介

母親が再婚したため、田中春奈はずっと自分が家の中で異質な存在だと感じており、義父や姉との関係も良くなかった。
しかし、思いもよらない策略による一夜の過ちで、田中春奈は家を追い出され、故郷を離れて海外で学業を続けることになった。
その間、彼女はあの正体不明の男性の子を妊娠していることに気づく。
迷った末、彼女は子どもを産むことを決意した。
5年後、故郷に戻った彼女は江口匠海と出会い、次第に彼に惹かれていく。
しかし、ある事故をきっかけに、あのときの男性が彼であったことを知るのだった。

チャプター 1

とあるホテルのスイートルーム。

熱い、熱くて爆発しそう!

田中春奈は狂ったように身に纏う服を引き裂いた。得体の知れない薬の力に身体を突き動かされ、指先が不意に隣にいる男に触れる。

まるで救いの藁を掴んだかのように、彼女は両腕を彼の首に強く絡ませ、力任せに引き寄せた。

「ふぅ……」

唇が触れ合った瞬間、得も言われぬ冷気が彼女の火照りを貫くかのようだった。田中春奈はその清涼感を貪るように求め、キスはますます深くなる。

酒の芳醇な香りが二人の唇の間で交じり合う。その男は泥のように酔っていたが、この狂おしい誘惑には抗えず、寝返りを打って彼女を組み敷いた。

再び目を開けた時、田中春奈は自分がぽつんと一人で横たわっていることに気づいた。隣には誰もいない。ただ、スーツのジャケットと腕時計が一つ、カーペットの上に落ちていて、昨夜の狂乱を無言で物語っていた。

三日後、高橋家。

「親友の誕生日を祝いに行ってその様は何なの!? 前からあんな素性の知れない連中と付き合うのはやめなさいって言ったのに、あなたは聞きもしない!」

田中美智子は顔を曇らせ、その瞳には凄まじい怒りが渦巻いていた。「小さい頃からあなたが何を欲しがっても、何をやりたがっても、私は止めなかったわ。分別のある子だと思っていたのに……田中春奈、あなたには本当に失望させられた」

母親の田中美智子はリビングの革張りのソファに腰掛け、目の前のテーブルには大量の写真が散らばっていた。

写真の内容をはっきりと見て、田中春奈は卒倒しそうになった。

写真に写っていたのは、一糸まとわぬ女。それは、自分……。

そして背景は、あのホテルの部屋だった。

「どうして……」

田中春奈の顔からサッと血の気が引き、頭の中が真っ白になった。

「お母さん、私……私じゃ……」

「田中春奈、まだ恥を知らないの? うちはそこまでお金に困ってはいないでしょう? それなのにあんな場所へ行って、どこの馬の骨とも知れない男と遊び呆けるなんて! 変な病気をうつされて、私たちを巻き込まないでちょうだい!」

スーツ姿の男がゆっくりと出てきて、唇を歪め、目に嫌悪を滲ませた。

「お母さん、本当にわざとじゃないの、私……」

田中春奈は目に涙を浮かべ、説明しようと試みた。

田中美智子は怒りを抑えきれず、言葉を遮った。「証拠はここにあるのよ。まだ言い訳するつもり? 出て行きなさい! 田中春奈、私、田中美智子に、あなたのような恥知らずな娘はいない!」

二階で、田中由衣は頬杖をつき、芝居でも見るかのようにこの光景を眺めていた。

計画は成功。田中春奈がもうすぐ宿無しになるのは、彼女の思う壺だった。

田中春奈は母親の決然とした背中を見つめ、心が引き裂かれるようだった。

彼女は黙って立ち上がり、それ以上何も言わずに、一歩一歩階段を上り、自分の荷物をまとめ始めた。

涙が、音もなく頬を伝う。

二階の曲がり角に差し掛かった途端、田中由衣がそこに立ちはだかり、腕を組んで面白そうに言った。「あら、かわいい妹。ねえ、インタビューさせて。今の気持ち、どう?」

田中春奈ははっとし、瞬時に理解した。あの夜の罠は、十数年も姉と呼んできたこの人物が仕組んだものだったのだと。自分の潔白は、一夜にして失われた。

「あなた! どうしてこんな酷いことをするの!?」田中春奈は怒りに燃え、目を丸くして問い詰めた。

田中由衣は口の端を吊り上げ、冷笑を浮かべた。その目の奥に、凶暴な光が宿る。「どうして? 私が本気であなたをかわいい妹だと思ってた?」

彼女は笑った。その笑みには棘が潜んでいた。ゆっくりと田中春奈に近づき、二人だけにしか聞こえない声で言う。「十数年前、あなたのあの恥知らずな母親と、お荷物のあなたがうちに来てから、あなたは綺麗で勉強もできて、男の子にも先生にもみんなに好かれた。それで私はあなたの付き人みたいになった。あなたが嫌い。あなたのその顔が、もっと嫌い!」

「これは全部、あなたが私に負っていた借りよ」田中由衣の声は甲高く、嫉妬が毒蛇のようにその顔に絡みついていた。

「でも、天は頑張る人を見捨てないってことね。教えてあげてもいいわ。写真は私が人を雇って撮らせたもの。あなたを男のベッドに送り込んだのも、私が手配したの。どう、驚いた?」

「あなた……」

田中春奈は怒りで全身を震わせ、拳を固く握りしめた。田中由衣の得意満面な顔を睨みつけ、心の中の怒りの炎が彼女を飲み込まんばかりだった。

「殴りたい? 来なさいよ!」

田中由衣は口元を歪め、挑発的に横顔を向けた。

田中春奈の眼差しが鋭くなり、ためらうことなく平手打ちを食らわせた。

「きゃっ! 本当に手ぇ出すなんて……」

田中由衣は顔を覆い、悲鳴を上げて階下へ逃げながら、泣き叫んだ。「お父さん、助けて! この子に殴られた!」

階下で、田中正太郎はそれを聞くや否や、怒り心頭に発し、二階に向かって怒鳴った。「田中春奈、いい度胸だな! 俺の娘に手を上げるとは、飼い犬に手を噛まれるとはこのことだ!」

田中正太郎は愛娘の頬の赤い跡を見つめ、心中は複雑な思いで満たされ、失望しきっていた。

「お父さん、痛い……」

田中由衣は父親の胸に飛び込み、か弱く可憐なふりをした。

田中正太郎は田中春奈を睨みつけ、罵った。「出て行け! 二度と戻ってくるな! お前の顔を見るだけで不愉快だ!」

田中春奈は目を赤くし、母親の田中美智子の方を向き、口を開いて弁解しようとした。「お母さん、実は……」

言葉が終わらないうちに、「パンッ」という乾いた音が響き、またしても平手打ちが彼女の顔に炸裂した。火傷のような痛みが瞬く間に広がる。

「出て行け! 今すぐ、ただちに、荷物を持って消えろ!」田中正太郎の咆哮が雷鳴のように轟いた。

田中春奈は顔を覆い、目を赤く腫らし、目の前の光景を呆然と見つめていた。

母親の田中美智子は田中由衣をきつく抱きしめ、優しい声で慰めている。まるで田中由衣こそが、自分が守るべき娘であるかのように。

彼女の心は、少しずつ沈んでいき、骨の髄まで冷え切っていった。

「お母さん……私に、あの夜何があったか、聞いてもくれないの?」

彼女の声はか細かったが、無視できない強情さが滲んでいた。

母親についてこの家に嫁いできてから、彼女はずっと部外者だった。母親の目には、継父とその娘しか映っていない。

この瞬間、田中春奈はついに悟った。この家は、最初から最後まで、自分の居場所ではなかったのだと。

そして自分は、ただの通りすがりに過ぎなかった。

『お父さん……どこにいるの?』心の中にあった優しい面影がふと浮かび上がる。三歳の時、父親は任務遂行中に謎の失踪を遂げ、今もって消息不明だ。

彼女の子供時代に、父親の庇護はなかった。

母親はすぐに再婚した。

彼女は深く息を吸い込むと、くるりと背を向け、魂が抜けたように家を出て行った。

田中由衣は田中春奈の後ろ姿を見ながら、口元に陰険な笑みを浮かべた。ようやく、この目障りなクズを追い出してやったのだ。

……

五年後、ペナン空港。

彼女が荷物カートを押していると、「ドンッ」という音と共に誰かにぶつかった。

「ちょっと、あんたどういう歩き方してんの? 目、ついてないわけ!?」甲高い女の声が耳元で炸裂した。

田中春奈は慌てて謝った。「すみません、見ていませんでした」

「春奈?」聞き覚えのある声がして、彼女が振り返ると、そこにいたのは黒田若菜だった。

「どうしてあなたが?」黒田若菜は驚いた顔をしている。

田中春奈の目元が赤くなり、堪えていた涙がまた溢れ出してきた。「若菜……」

「こんなに長い間、どこに行ってたの?」黒田若菜は彼女を労わるように抱きしめた。

田中春奈が苦笑すると、黒田若菜ははっとしたように、何かを察したように言った。「あなたのあの件、全部知ってるわ。高橋由衣のやつ! 絶対あいつに落とし前つけさせてやるんだから!」

田中春奈は慌てて彼女を引き止めた。「若菜、もう終わったことよ。これは私の家の問題だから、あなたは手を出さないで」

「ただ今は、誰にも私に会ったって言わないでくれる? それと、あの時預かってもらった金庫の資料、まだある?」田中春奈は眉をきつく寄せて言った。

黒田若菜は一瞬戸惑った。まさか、田中春奈がずっと探していたあの研究資料のことだろうか?

彼女は少し考え込んだ後、頷いて応えた。「私、まだ用事があるから、先に行くね」言い終わるか終わらないかのうちに、その姿は足早に去っていった。

田中春奈は黒田若菜の後ろ姿を見つめながら、どこか腑に落ちないものを感じたが、それが何なのかはっきりとは分からなかった。

「田中さん、でいらっしゃいますか?」

田中春奈は訝しげな顔をした。「私に? どなたでしょう?」

向かいに立つ男は、誠実そうな顔で言った。「江口様から、お迎えに上がるよう言付かっております!」

「江口様? ペナンでは知らぬ者のない大物ですよ!」男の声には畏敬の念が滲んでいた。

田中春奈は眉を軽く上げた。江口家が随一の富豪であることは誰もが知っている。だが、自分のようなしがない庶民が、どうしてあの大物と関わりがあるというのだろう?

「申し訳ありませんが、本日は都合がつきませんので」彼女は微かに笑みを浮かべ、丁寧だがよそよそしく言った。

しかし男は引き下がらず、手をさっと動かして彼女の前に立ちはだかると、ポケットから一枚の写真を取り出し、真剣な表情で言った。「田中さん、この方ならご存じのはずでしょう?」

田中春奈の心臓がどきりと跳ねた。頭より先に手が動き、写真を受け取ってまじまじと見つめる。その見慣れた顔立ちは、長年失踪している彼女の父親——高橋正樹だった。この何年もの間、彼女はほんの僅かな手がかりを求めて、世界中を探し回っていたのだ。

「分かりました、お会いします」彼女の声には、気づかれにくいほどの震えが隠されていた。

「マミー、待ってよぉ!」その時、舌足らずな声の小さな影が飛んできた。田中春奈の愛しい息子だ。

彼女はすぐさま屈み込み、息子の額の汗を優しく拭ってやった。「そんなに慌てて、汗びっしょりじゃない」

そして、彼女は毅然とした眼差しで男に言った。「本日はどうしても都合がつきません。申し訳ありませんが、住所を残していただけますか。後日、こちらからお伺いさせていただきます」

小さな男の子は興味津々に顔を覗かせ、大きな目をぱちくりさせながら尋ねた。「マミー、この人だあれ?」

田中春奈はそっと微笑み、直接は答えずに、ただ息子の頭を撫でると、カートを押して歩き続けた。心の中では、すでに決意が固まっていた。

最新チャプター

おすすめ 😍

すべてを奪われた令嬢は、やり直しの人生で微笑む

すべてを奪われた令嬢は、やり直しの人生で微笑む

37.2k 閲覧数 · 連載中 · 夢物語
冷たい土の中、私はゆっくりと息絶えようとしていた。
視界を染めるのは絶望の闇。そして、耳元に届くのは――従妹・原田紀奈の、歪んだ嘲笑。

「お姉ちゃん、恨むなら自分の甘さを恨みなさい」

父の薬をすり替え、母を死に追いやり、兄の事故さえ仕組んだ。すべては、目の前で笑うこの女の仕業だった。
さらに突きつけられる、あまりにも残酷な真実。

「あなたの婚約者はね、あなたが身を削って得たお金で、私への婚約指輪を買ったのよ?」

――すべてを奪われ、絶望の中で命を落とした、はずだった。

しかし、次に目を覚ますと、そこは見覚えのある「19歳の誕生日パーティー」の会場。
前世と同じように、婚約者の七瀬崚介が私に無実の罪を着せ、謝罪を迫っている。

(……でも、もう私は、あの頃の愚かな人形じゃない)

奪われた人生も、向けられた悪意も、そのすべてを覚えている。
今度は、私が奪い返す番。
裏切り者たちに、地獄以上の絶望を――たっぷり利子を付けて、返してあげる。
令嬢は離婚を機に大富豪への道を歩む

令嬢は離婚を機に大富豪への道を歩む

780.9k 閲覧数 · 連載中 · 蜜柑
天才陰陽師だった御影星奈は、かつて恋愛脳のどん底に落ち、愛する男のために七年もの間、辱めに耐え続けてきた。しかしついに、ある日はっと我に返る。
「瀬央千弥、離婚して」
周りの連中はこぞって彼女を嘲笑った。あの瀬央様がいなくなったら、御影星奈は惨めな人生を送るに決まっていると。
ところが実際は――
財閥の名家がこぞって彼女を賓客として招き入れ、トップ俳優や女優が熱狂的なファンに。さらに四人の、並々ならぬ経歴を持つ兄弟子たちまで現れて……。
実家の御影家は後悔し、養女を追い出してまで彼女を迎え入れようとする。
そして元夫も、悔恨の表情で彼女を見つめ、「許してくれ」と懇願してきた。
御影星奈は少し眉を上げ、冷笑いを浮かべて言った。
「今の私に、あなたたちが手が届くと思う?」
――もう、私とあなたたちは釣り合わないのよ!
転生して、家族全員に跪いて懺悔させる

転生して、家族全員に跪いて懺悔させる

326.1k 閲覧数 · 連載中 · 青凪
婚約者が浮気していたなんて、しかもその相手が私の実の妹だったなんて!
婚約者にも妹にも裏切られた私。
さらに悲惨なことに、二人は私の手足を切り落とし、舌を抜き、目の前で体を重ね、そして私を残酷に殺したのです!
骨の髄まで憎い...
しかし幸いなことに、運命の糸が絡み合い、私は蘇ったのです!
二度目の人生、今度は自分のために生き、芸能界の女王になってみせる!
復讐を果たす!
かつて私をいじめ、傷つけた者たちには、十倍の報いを受けさせてやる...
つわり発覚!? 禁欲上司に甘やかされすぎて、胸キュンが止まりません!

つわり発覚!? 禁欲上司に甘やかされすぎて、胸キュンが止まりません!

35.4k 閲覧数 · 連載中 · 佐伯綾子
結婚3周年の記念日、私は妊娠検査薬の書き込み(結果)をプレゼントとして夫に贈った。だけど、返ってきたのは1枚の写真――女の胸に添えられた、男の手。その指に光る結婚指輪が、すべてを物語っていた。

それは私の夫の手。――彼は、浮気をしていた。
追放された偽物の娘、その正体は最強でした

追放された偽物の娘、その正体は最強でした

564.5k 閲覧数 · 連載中 · ゲゲゲ
「本物の娘が見つかった。お前はもう用済みだ」
あの子が現れたその日、私は『偽物の娘』として家を追い出された。
渡されたのは、わずかな小銭と地方行きの片道切符だけ。
さらに婚約者は私をゴミのように捨て、その日のうちに『本物』であるあの子にプロポーズした。

……上等じゃない。せいぜい勝った気でいればいいわ。
だって彼らは、私の【本当の顔】を何一つ知らないのだから。

名門病院が見放した命を救う『天才外科医』。
オークションで数億円の値を叩き出す『伝説の画家』。
裏社会の闘技場で無敗を誇る『影の女王』。
そして――彼らの全財産すら小銭に思えるほどの『真の巨大財閥の後継者』であることを。

今さら元婚約者が土下座で許しを請おうと、本物の娘が嫉妬で狂いそうになろうと、もう遅い。
かつて私に婚約破棄の書類を叩きつけた冷酷で傲慢なCEOでさえ、今や何かに取り憑かれたように私を追い回し、「もう一度だけチャンスをくれ」とすがりついてくる始末。

私を捨てて、自分たちの人生を『アップグレード』したつもり?
笑わせないで。最初から、圧倒的に上の存在だったのは私のほうよ。
社長の逃げた妊娠妻

社長の逃げた妊娠妻

11.1k 閲覧数 · 連載中 · ユイ
川崎佑哉は上半身裸のまま、江原安美の上に覆いかぶさり、大きな手で彼女の柔らかな胸を撫で上げた。

江原安美は甘い吐息を漏らしながら喘いだ。「もう我慢できない…ちょうだい…」

川崎佑哉は彼女の体をうつ伏せにひっくり返し、ペニスを彼女の柔らかな臀部の間で前後に擦りつけた後、背後から一気に挿入した。

「江原安美、たとえ離婚しても、お前は一生、俺の下で喘ぐしかないんだ。」


江原安美はまさか自分がいつか、夫・川崎佑哉と彼の愛人のために結婚指輪をデザインすることになるとは思わなかった。そしてさらに届いたのは、一通の離婚届だった。

彼女は迷わずサインし、彼への想いを断ち切り、妊娠検査の結果を隠して、海外へと旅立った。

その後、彼女は海外で大成功を収め、言い寄る男は数知れず。しかし彼は変わった。彼女に執着し、離れようとせず、目を赤くして「もう一度チャンスをくれ」と懇願した。

彼女の小さな宝物が飛び出して彼の前に立ちはだかり、腰に手を当ててこう言った。「ママに追いつきたいなら、まず列に並んでね!」
本物令嬢の正体がばれました

本物令嬢の正体がばれました

139k 閲覧数 · 連載中 · ワニノコ
新谷南は新谷家で二十年も育てられたのに、本当の娘が戻ってきた途端、あっさり家を追い出された。

デザイン部のディレクターの席? 本当の娘へ。
何千万円もの価値がある婚約話? 本当の娘へ。

会社中の人間が、彼女という「野良扱いの娘」がどう転げ落ちていくか、笑いものにしようと様子をうかがっていた。

そんなある日、世界限定二十台の高級バイクが会社の前に止まる。降りてきた不良っぽいイケメンが言った。

「妹、兄貴と一緒に帰るぞ」

新谷家の人間「……は?」

そのあとで彼らはようやく知ることになる。

彼女こそ、国内外の美術館の館長たちが面会待ちの列を作る「南先生」と呼ばれるアーティストであり、
新谷グループの全受賞特許の名義人であり、
さらに、伝説の「国家並みの資産を持つ」と噂される周防家の、本当の長女だということを。

大手財閥の若き当主は、封印していた婚約書を取り出し、薄く唇を吊り上げる。

「なるほど。俺の本当の婚約者は、君だったわけか」
伝説の天才、偽りの姿だ

伝説の天才、偽りの姿だ

10.9k 閲覧数 · 連載中 · ショコラ風味
トップ組織のS級エージェントであり、冷徹無情、そして圧倒的な知性を誇った主人公。しかし、仲間に裏切られ、無残にも殺害されてしまう。

だが、目を覚ますと、知能が低いと見下されている「不細工な女子大生」へと生まれ変わっていた。

容姿を嘲笑われれば、自ら開発したスキンケアクリームで誰もが息をのむ美貌へと変貌を遂げる。

知性を馬鹿にされれば、世界最高峰の大学の総長が自らスカウトに訪れ、医学界の権威は秘密の処方を求めて跪き、国際的なトップスターは楽曲の編曲を求めて彼女を追いかける。

二度目の人生こそは平凡な生活を味わおうとしたものの、隠された正体が次々と暴かれ、気づけばまたしても世界の頂点へと上り詰めてしまう。

背後には無数の配下を従え、その傍らには彼女を守る冷徹な実力者が寄り添うが、この冷徹な男は何かと嫉妬深く、彼女を翻弄してくるのだった。
偽物令嬢の逆転劇

偽物令嬢の逆転劇

88.3k 閲覧数 · 連載中 · ひかり
「泥棒女め、今すぐこの家から出て行きなさい!」

実の娘が戻ってきたその日、私はゴミのように家を追われた。
病弱な「お嬢様」の生きる輸血パックとして虐げられ、血を搾り取られ続けてきた日々。用済みになった途端、身に覚えのない盗みの罪を着せられ、婚約者からも冷酷に捨てられた。
元家族たちは、私が「貧しい田舎で野垂れ死ぬ」と信じて疑わなかった。

だが、彼らは何も知らなかったのだ。
私が、世界中のVIPが縋る伝説の名医であることも。
私を迎えに来たオンボロトラックが、実は国家機密級の超高級カスタムマシンであることも。
そして、私の本当の実家が、国さえも動かす世界屈指の超巨大財閥だということも!

「今まで苦労をかけたね、私たちの可愛いお姫様」
生き別れていた超過保護な両親と、各界の頂点に君臨する最強の兄たちに狂おしいほど溺愛されるシンデレラライフが幕を開ける!
一方、大切な「命の恩人」を自ら捨てた元家族たちには、破滅へと向かう絶望の後悔タイムが待ち受けていて!?

虐げられた天才少女が本当の愛と富を掴み取る、逆転ファンタジー、ここに開幕!
監禁から1年、捨てられた令嬢は元婚約者の叔父を娶る

監禁から1年、捨てられた令嬢は元婚約者の叔父を娶る

87.3k 閲覧数 · 連載中 · 鈴木楓花
監禁から1年。ようやく帰宅した今井心晴を待っていたのは、変わり果てた日常だった。
家族は心晴を探そうともせず、あろうことか姉の今井優奈のために盛大な誕生日パーティーを開いていた。
しかも、その横には心晴の元婚約者の姿が……二人は婚約していたのだ。
しかし、心晴はただの被害者ではなかった。
彼女は人知れず巨額の資産と強大なコネクションを築き上げていたのだ。
真実を知った心晴は、復讐の狼煙を上げる。
彼女が選んだ新たなパートナーは、なんと元婚約者の叔父だった。
「これからは私のことを『おばさん』と呼ぶのよ、優奈!」
社長、突然の三つ子ができました!

社長、突然の三つ子ができました!

304k 閲覧数 · 連載中 · キノコ屋
五年前、私は継姉に薬を盛られた。学費に迫られ、私は全てを飲み込んだ。彼の熱い息が耳元に触れ、荒い指先が腿を撫でるたび、震えるような快感が走った。

あの忌まわしい夜から逃げるように去った私だったが、ほどなくして三つ子を妊娠していることに気付く。

五年後、医療界の新星として戻ってきた私は、継母、継姉、実の父へ全ての仕返しを誓う。

その時、彼が現れた。三人の小さな自分そっくりの顔をじっと見つめながら、優しく「パパ」と呼ぶよう子供たちを誘う彼。

ふとシャツのボタンを外し、悪戯っぽく笑って言った――

「どうだい、あの夜の熱をもう一度味わってみないか?」
実の妹と私を騙した冷徹夫、失うものすら残らない地獄へようこそ

実の妹と私を騙した冷徹夫、失うものすら残らない地獄へようこそ

3.5k 閲覧数 · 連載中 · ^野田恵^
来栖琴音は、自分たちの結婚が本物の愛で結ばれていると信じて疑わなかった。

この3年間、彼女は自分のキャリアさえも犠牲にして、完璧な妻であり続けようと尽くしてきた。
――だが、そんなおとぎ話は、夫の裏切りを知った瞬間に無惨にも崩れ去る。

不倫の真相を追う彼女の前に、次々と暴かれていく歪んだ欺瞞の数々。
あろうことか実の妹との禁断の不貞、横領された会社の資産、そして琴音の社会的名声を徹底的に失墜させようとする冷酷な陰謀――。
彼は彼女の心を壊しただけではない。彼女の未来そのものを盗み取っていたのだ。

無駄にされた10年分の対価を、今度は私がすべて奪い尽くす番。
――最後に何もかもを失って絶望するのは、あなたよ。