禁欲三年後、彼のベッドサイドテーブルでパンティを見つけた

禁欲三年後、彼のベッドサイドテーブルでパンティを見つけた

大宮西幸 · 完結 · 27.9k 文字

411
トレンド
411
閲覧数
123
追加済み
本棚に追加
読み始める
共有:facebooktwitterpinterestwhatsappreddit

紹介

私は冷酷なビジネスマンと結婚したと思っていた。

契約結婚の三年間、彼は廊下の反対側に住んでいて、私の部屋に足を踏み入れることはなかった。私は離婚届にサインをもらい、今日彼に伝える準備をしていた。

しかし、その朝、突然彼の思考が聞こえた。

シルクのローブを着てダイニングルームに入ると、彼はタブレットを見つめていたが、心の中では叫んでいた。「彼女はブラをつけていない…見ないで!毎朝ここに座って、自己拷問しているのに…」

待って、何?

「氷山」と呼ばれるこの金融の天才—彼の頭の中は私でいっぱいだったの?

私は彼を試してみることにした。「偶然に」ネクタイを直しながら彼の喉に触れると、彼の耳は瞬時に赤くなり、内心は崩壊していた。「彼女が触っている…落ち着け!GDP成長率のことを考えろ!」

最も衝撃的だったのは、私の「失くした」スカーフやそのピンクのレースの下着が彼のベッドサイドテーブルの引き出しに見つかったこと。

三年間の冷たさは、実は三年間の狂った抑制だった。

さて、問題は、何も知らないふりを続けるべきか、それとも…

チャプター 1

山崎絵麻の視点

「書類の準備が整いました、山崎夫人」

一時間前の弁護士の声が、頭の中で繰り返し再生される。私はあのオフィスで、一枚また一枚と書類に署名した。心は揺れていたけれど、手は震えなかった。三年。戸籍の上だけで存在する結婚生活が、ようやく終わる。

私はタオル一枚の姿で寝室に立ち、髪からは雫が床に滴り落ちている。離婚協議書は化粧台の上に広げられていた。白い紙に黒い文字。

朝日が窓から差し込んでいる。書類を手に取ると、指先がレターヘッドに触れた。今日だ。今日、彼に告げる。

だがその前に、ふと記憶が蘇る。

三年前。父の書斎。父は巨大なデスクの向こうで、一晩で十年も老け込んだような顔をしていた。水原投資の倒産のニュースは、B市中に燎原の火のように広まっていた。私は窓際に立ち、父の電話を握る手が震えているのを見ていた。

そこに山崎拓也が現れた。完璧なスーツに身を包み、その灰色の瞳は何も映していなかった。彼はデスク越しに小切手を滑らせる。その声は、まるでコーヒーでも注文するかのように落ち着いていた。

「水原投資の負債は、私がすべて清算できます」一拍置いて、彼は続けた。「絵麻さんと結婚したいです」

プロポーズではない。取引だ。

私は父の顔を見た。かつては自信に満ち溢れていたその瞳が、今はただ必死に何かを訴えている。父の無言の懇願が、重く私にのしかかる。私は、頷いた。

その十年前、拓也はH大学経済学部の奨学生で、父の講義で質問をしていた。父は彼に何かを見出し、MBAの費用を援助した。

これが拓也なりの恩返しの方法。結婚。取引。

結婚式の後、私たちは同居人になった。寝室は別々。朝食の席での、儀礼的な「おはよう」の挨拶。チャリティーディナーでは完璧な夫婦を演じ、ベッドを共にしたことは? 一度もない。

タオルが滑り落ちそうになる。私は慌ててそれをつかみ、瞬きをして現在に意識を引き戻す。鏡の中の私が、私を見つめている。濡れた髪、むき出しの肩、疲れた瞳。

クローゼットを開け、シルクのローブに手を伸ばす。生地が肌にひんやりと心地よい。今日。今日、彼に告げる。父の会社はもう安定した。彼に自由を返してあげられる。

手すりに片手をかけ、階段を下りていく。廊下は静かだ。窓から陽光が降り注いでいる。ダイニングルームから、食器のかすかな音が聞こえてくる。

長いテーブルの端に拓也が座り、コーヒーカップを片手にタブレットに目を落としている。灰色のセーターに黒のパンツ姿。眼鏡をかけているせいか、いつもより険しさが和らいで見える。光が彼の横顔を照らし出す。シャープな顎のライン、喉の筋。

三年。毎朝、こんなふうに。朝食を共にする、他人同士。

私は自分の席に向かい、コーヒーを注ぐ。カップの温もりが手に伝わる。息を吸い込み、指でカップの縁をなぞった。

口を開こうとした、その瞬間。突然、声が頭の中で爆発した。

『クソ、あのシルクのローブ。鎖骨が見える。見るな。絶対に見るな、クソッ。卵に集中しろ。三年だ。三年間、毎朝ここに座って、自分を拷問しているようなものだ。彼女を見て、触れることもできないなんて。俺はマゾヒストなのか?』

コーヒーカップが傾き、中身がこぼれそうになる。心臓が肋骨を激しく打ちつけた。

あの声。拓也の声だ。でも彼は口を開かず、タブレットを見つめたままだ。

『すべきじゃなかった……いや、後悔はしていない。こうして彼女を見ているだけでも、まったく会えなくなるよりはマシだ。クソッ。ブラもつけてない。見え……やめろ! 国内総生産成長率! 金利! 朝日銀行のことを考えろ!』

「どうした?」拓也が顔を上げ、眉をひそめた。「顔色が悪いようだが」

「大丈夫」私はカップを置くのが早すぎて、コーヒーが揺れた。「少し、疲れているだけ」

『具合でも悪いのか? 医者を呼ぶべきか? それとも、ただ俺の顔を見たくないだけか。そうか、それだ。俺が家を出るのを待ちきれないんだ。彼女に自由な時間を与えろ、拓也』

私は彼を凝視する。目を見開き、頭が混乱する。

彼の思考が聞こえる。何なの、これ。

拓也は立ち上がり、椅子にかけてあったスーツのジャケットを掴んだ。「今日は会議がある。遅くなるかもしれない」彼は一瞬言葉を切り、続けた。「冷蔵庫にギリシャヨーグルトがある。君が好きなやつだ」

『彼女の動きを見るな。クソッ、絶対に見るな。あのローブは薄すぎる、あのドレープの感じは……なんてこった。もう行かないと。今すぐ。あと一秒でもここにいたら、彼女をあのテーブルに押し付けてしまう。出ていけ。今すぐ』

ジャケットを握る彼の手の関節が白くなっている。喉が上下に動く。彼は逃げるように、早足でドアに向かった。

「待って」止める間もなく、言葉が口から出ていた。「今日は休むんじゃなかったの? 土曜日よ」

拓也は一瞬動きを止め、振り返らないまま答えた。「急な用件だ。重要なんだ」

『彼女は俺を追い出そうとしているのか? 家を独り占めしたいんだろう。友達でも呼ぶのかもしれない。もっと外出した方がいいのか。彼女に自由な時間を与えないと。でも、週末だけが、彼女を長く見ていられる唯一の時間なんだ。情けない』

心臓の鼓動が速くなる。これは幻覚じゃない。彼の頭の中の思考が、一つ残らず聞こえる。

彼はドアにたどり着き、そして振り返った。彼の背後から朝日が差し込んでいる。

「絵麻」彼の声が低くなった。「何かあったら、電話してくれ。いつでも」

『ここに留まる口実が欲しいだけだ。あと一秒。もう一度だけ見たい。でも、そんなのは情けない。しがみつくな。彼女に息をさせてやれ』

ドアが閉まる。その音が響き渡った。

私はコーヒーカップを握ったまま、凍りついていた。

拷問、と言った。私を見て、触れることもできずにいることだと。私と結婚したことを後悔していない、と。

カップを置き、両手をテーブルにつく。手のひらの下に、木の硬い感触が伝わってくる。

一体、何が起こったの?

あの言葉。彼が一度も口にしなかった、あの思考。

『三年間、自分を拷問してきた。彼女を見て、触れることもできずに。後悔はしていない。ブラもつけていないなんて』

顔が燃えるように熱くなる。肌に触れるシルクの感触、その薄さを、急に意識してしまう。心臓の鼓動が収まらない。混乱と衝撃と不信感が、胸の中で絡み合っている。

私は階段を二段飛ばしで駆け上がり、寝室のドアを押し開ける。化粧台の上には、まだあの離婚協議書が置かれたままだ。

震える指で、その条項を見つめる。

三年間。三年間、彼はただ義務を果たしているだけだと思っていた。毎日の、あの丁寧でよそよそしい「おはよう」の挨拶。あの慎重に保たれた距離。別々の寝室という、冷たい取り決め。

この間ずっと、それが彼の葛藤だったというの?

あの思考は、本物だったの?

彼は毎朝、自分を拷問していた? 私をテーブルに押し付けたいと? 私に会うことが、まったく会えなくなるよりマシだと?

この三年間、拓也は何を考えていたの?

私はゆっくりと協議書を折りたたむ。ドレッサーの一番深い引き出しを開ける。その中に書類を入れ、シルクのスカーフで覆った。

まずは、真実を確かめるべきかもしれない。

この突然の能力が、何であれ、どうして現れたのであれ、もしかしたら宇宙が私に答えを与えてくれたのかもしれない。

拓也がこの間ずっと、頭の中に何を隠してきたのかを知る必要がある。それから、この離婚協議書に本当に彼の署名が必要なのかを決める。

窓の外で、黒いセダンが走り去っていく。

後部座席で、拓也が眼鏡を外し、指で鼻筋をつまんでいる。

もし今、彼の考えていることが聞こえるとしたら、何が聞こえるのだろう?

私は引き出しを閉めた。

書類は、待ってくれる。

最新チャプター

おすすめ 😍

裏切られた後に億万長者に甘やかされて

裏切られた後に億万長者に甘やかされて

642.4k 閲覧数 · 連載中 · FancyZ
結婚四年目、エミリーには子供がいなかった。病院での診断が彼女の人生を地獄に突き落とした。妊娠できないだって?でも、この四年間夫はほとんど家にいなかったのに、どうやって妊娠できるというの?

エミリーと億万長者の夫との結婚は契約結婚だった。彼女は努力して夫の愛を勝ち取りたいと願っていた。しかし、夫が妊婦を連れて現れた時、彼女は絶望した。家を追い出された後、路頭に迷うエミリーを謎の億万長者が拾い上げた。彼は一体誰なのか?なぜエミリーのことを知っていたのか?そしてさらに重要なことに、エミリーは妊娠していた。
離婚後、奥さんのマスクが外れた

離婚後、奥さんのマスクが外れた

115.9k 閲覧数 · 連載中 · 来世こそは猫
結婚して2年後、佐藤悟は突然離婚を申し立てた。
彼は言った。「彼女が戻ってきた。離婚しよう。君が欲しいものは何でもあげる。」
結婚して2年後、彼女はもはや彼が自分を愛していない現実を無視できなくなり、過去の関係が感情的な苦痛を引き起こすと、現在の関係に影響を与えることが明らかになった。

山本希は口論を避け、このカップルを祝福することを選び、自分の条件を提示した。
「あなたの最も高価な限定版スポーツカーが欲しい。」
「いいよ。」
「郊外の別荘も。」
「わかった。」
「結婚してからの2年間に得た数十億ドルを分け合うこと。」
「?」
離婚後、ママと子供が世界中で大活躍

離婚後、ママと子供が世界中で大活躍

81.5k 閲覧数 · 連載中 · yoake
18歳の彼女は、下半身不随の御曹司と結婚する。
本来の花嫁である義理の妹の身代わりとして。

2年間、彼の人生で最も暗い時期に寄り添い続けた。
しかし――

妹の帰還により、彼らの結婚生活は揺らぎ始める。
共に過ごした日々は、妹の存在の前では何の意味も持たないのか。
離婚後つわり、社長の元夫が大変慌てた

離婚後つわり、社長の元夫が大変慌てた

94.9k 閲覧数 · 連載中 · 来世こそは猫
三年間の隠れ婚。彼が突きつけた離婚届の理由は、初恋の人が戻ってきたから。彼女への けじめ をつけたいと。

彼女は心を殺して、署名した。

彼が初恋の相手と入籍した日、彼女は交通事故に遭い、お腹の双子の心臓は止まってしまった。

それから彼女は全ての連絡先を変え、彼の世界から完全に姿を消した。

後に噂で聞いた。彼は新婚の妻を置き去りにし、たった一人の女性を世界中で探し続けているという。

再会の日、彼は彼女を車に押し込み、跪いてこう言った。
「もう一度だけ、チャンスをください」
彼の高嶺の花が帰国した日、私は身ごもった腹を隠した。

彼の高嶺の花が帰国した日、私は身ごもった腹を隠した。

34.2k 閲覧数 · 連載中 · 来世こそは猫
「離婚だ。彼女が戻ってきたから。」
  結婚して丁度2年、高橋桜は佐藤和也に無情にも突き放された。
  彼女は黙って妊娠検査の用紙を握りしめ、この世から消え去った。
  しかし、思いもよらず、佐藤和也はこの日から狂ったように彼女を探し回り始めた。
  ある日、長い間捜していた女性が、小さな赤ちゃんの手を引いて楽しげに通り過ぎるのを目にした。
  「この子は、誰の子だ?」
 佐藤和也は目を赤く充血させ、うなるような声を上げた。
捨てられた妻

捨てられた妻

149.2k 閲覧数 · 完結 · titi.love.writes
ロクサーヌは献身的な妻になろうと努めていたものの、彼女の結婚生活は日に日に耐え難いものとなっていった。夫が策略家の社交界の女性と不倫をしていることを知り、心が砕け散る。屈辱と心の痛みに耐えかねた彼女は、大胆な決断を下す―贅沢な生活を捨て、新たな自分を見つけるための旅に出ることを決意したのだ。

自己発見の旅は、彼女をパリという活気溢れる街へと導いた。偶然の出会いを重ねるうちに、カリスマ的で自由奔放なアーティストと親しくなり、その人物は彼女が今まで知らなかった情熱と芸術と解放の世界へと導いてくれる存在となった。

物語は、臆病で見捨てられた妻から、自信に満ちた独立した女性への彼女の変貌を美しく描き出す。指導を受けながら、ロクサーヌは自身の芸術的才能を発見し、キャンバスを通じて感情や願望を表現することに心の安らぎを見出していく。

しかし、彼女の変貌の噂がロンドン社交界に届き、過去が彼女を追いかけてくる。ルシアンは自分の過ちの重大さに気付き、離れていった妻を取り戻すための旅に出る。物語は、捨て去った過去の生活と、今や大切なものとなった新しい自由の間で揺れ動く彼女の姿を予想外の展開で描いていく。

三年続いた結婚生活は離婚で幕を閉じる。街中の人々は、裕福な家の捨てられた妻と彼女を嘲笑った。六年後、彼女は双子を連れて帰国する。今度は人生を新たにし、世界的に有名な天才医師となっていた。数え切れないほどの男性たちが彼女に求婚するようになるが、ある日、娘が「パパが三日間ずっと膝をついて、ママと復縁したいってお願いしているの」と告げる。
離婚当日、元夫の叔父に市役所に連れて行かれた

離婚当日、元夫の叔父に市役所に連れて行かれた

37k 閲覧数 · 連載中 · van08
夫渕上晏仁の浮気を知った柊木玲文は、酔った勢いで晏仁の叔父渕上迅と一夜を共にしそうになった。彼女は離婚を決意するが、晏仁は深く後悔し、必死に関係を修復しようとする。その時、迅が高価なダイヤモンドリングを差し出し、「結婚してくれ」とプロポーズする。元夫の叔父からの熱烈な求婚に直面し、玲文は板挟みの状態に。彼女はどのような選択をするのか?
令嬢の私、婚約破棄からやり直します

令嬢の私、婚約破棄からやり直します

21.7k 閲覧数 · 連載中 · 青凪
皆が知っていた。北野紗良は長谷川冬馬の犬のように卑しい存在で、誰もが蔑むことができる下賤な女だと。

婚約まで二年、そして結婚まで更に二年を費やした。

だが長谷川冬馬の心の中で、彼女は幼馴染の市川美咲には永遠に及ばない存在だった。

結婚式の当日、誘拐された彼女は犯される中、長谷川冬馬と市川美咲が愛を誓い合い結婚したという知らせを受け取った。

三日三晩の拷問の末、彼女の遺体は海水で腐敗していた。

そして婚約式の日に転生した彼女は、幼馴染の自傷行為に駆けつけた長谷川冬馬に一人で式に向かわされ——今度は違った。北野紗良は自分を貶めることはしない。衆人の前で婚約破棄を宣言し、爆弾発言を放った。「長谷川冬馬は性的不能です」と。

都は騒然となった。かつて彼女を見下していた長谷川冬馬は、彼女を壁に追い詰め、こう言い放った。

「北野紗良、駆け引きは止めろ」
サヨナラ、私の完璧な家族

サヨナラ、私の完璧な家族

18.9k 閲覧数 · 連載中 · 星野陽菜
結婚して七年、夫の浮気が発覚した――私が命がけで産んだ双子までもが、夫の愛人の味方だった。
癌だと診断され、私が意識を失っている間に、あの人たちは私を置き去りにして、あの女とお祝いのパーティーを開いていた。
夫が、あんなに優しげな表情をするのを、私は見たことがなかった。双子が、あんなにお行儀よく振る舞うのも。――まるで、彼らこそが本物の家族で、私はただその幸せを眺める部外者のようだった。
その瞬間、私は、自分の野心を捨てて結婚と母性を選択したことを、心の底から後悔した。
だから、私は離婚届を置いて、自分の研究室に戻った。
数ヶ月後、私の画期的な研究成果が、ニュースの見出しを飾った。
夫と子供たちが、自分たちが何を失ったのかに気づいたのは、その時だった。
「俺が間違っていた――君なしでは生きていけないんだ。どうか、もう一度だけチャンスをくれないか!」夫は、そう言って私に懇願した。
「ママー、僕たちが馬鹿だったよ――ママこそが僕たちの本当の家族なんだ。お願い、許して!」双子は、そう言って泣き叫んだ。
壊れた愛

壊れた愛

35.4k 閲覧数 · 連載中 · yoake
片思いの相手と結婚して、世界一幸せな女性になれると思っていましたが、それが私の不幸の始まりだったとは思いもよりませんでした。妊娠が分かった時、夫は私との離婚を望んでいました。なんと、夫は他の女性と恋に落ちていたのです。心が砕けそうでしたが、子供を連れて別の男性と結婚することを決意しました。

しかし、私の結婚式の日、元夫が現れました。彼は私の前にひざまずいて...
真実の愛 ~すれ違う心と運命の糸~

真実の愛 ~すれ違う心と運命の糸~

37.1k 閲覧数 · 連載中 · yoake
彼女は6年間、彼を一途に愛し続けてきた。
億万長者の夫の心を、深い愛情で掴めると信じていた。

しかし衝撃的な事実が発覚する。
彼には愛人がいた―障害を持つもう一人の女性。

彼はその女性に最高の幸せと優しさを与え、
一方で彼女には冷酷な態度を取り続けた。

その理由は、かつて自分を救ってくれた恩人を
その女性だと思い込んでいたから。
実際には、彼女こそが真の恩人だったのに―。
はるかのノート

はるかのノート

6.6k 閲覧数 · 完結 · 渡り雨
結婚して四年、はるかは癌を患い、死の淵にいた。
そんな中、夫が選んだのは彼の初恋の相手だった。
だが、はるかがこの世を去った後。
彼ははるかの残した日記を読み、正気を失ったのだ。