今さら跪く元夫を置き去りに、大富豪の甘い執着愛が始まりました

今さら跪く元夫を置き去りに、大富豪の甘い執着愛が始まりました

桜井 ゆい​ · 連載中 · 209.4k 文字

1.1k
トレンド
1.7k
閲覧数
18
追加済み
本棚に追加
読み始める
共有:facebooktwitterpinterestwhatsappreddit

紹介

夫は私を、別の男のベッドへ差し出した。
あの男にとって、私は自分の出世や欲望のために利用する「モノ」でしかなかったのだ。

だが、あの男は夢にも思っていなかった。
自分がゴミのように投げ捨てた贈り物が、この国で最も恐れられ、最も力を持つ男の「かけがえのない愛する人」になるなんて。

やがて絶望を知り、私の前に跪いて許しを乞う元夫。
その惨めな姿を見下ろす私を、最高峰の男が背後から抱き寄せ、耳元で低く甘く唸った。

「俺の子供を身ごもっておきながら、一体どこへ行こうというんだ?」

――捨てられた妻の反撃と、逃げられない絶対的な愛が、ここから始まる。

チャプター 1

部屋の中には、どこか湿ったような艶めいた空気が漂っていた。

広いベッドの上で、伊原綾音は熱に浮かされたようにぼんやりしながら、整った顔立ちの男の喉元を舌先でなぞる。これでもかというほど、艶やかに。

今日、病院で見てしまったのだ。

北野隆也が愛人を連れて検査に来ていたところを。

しかも、その女は妊娠していた。

あの人は、隠し子を作ることは厭わないくせに、妻である自分には産ませようとしない。

――お前は汚い。

触れるだけで吐き気がする。

そう言った。

四年前、新婚だったあのころ。

父が突然事件を起こして収監され、綾音は必死で情報をかき集めていた。焦りすぎたせいだろう、その夜、ホテルで何者かにはめられ、何も分からないまま初めてを奪われた。

それから彼は、彼女に触れなくなった。

いや、触れなくなったというより、最初から一度も触れていない。

けれど彼が触れないのなら、彼女を厭わない男だっている。

たとえば、この男。

隆也より、ずっと綺麗な顔をした男。

バーで偶然出会っただけの相手だったが、その容姿は群を抜いていた。

何度か舐めるように誘いをかけると、男がふいに身を翻した。

次の瞬間、綾音は彼の下に組み敷かれていた。

だが、男はなかなか次の行動に移ろうとしない。

伊原綾音は白い腕を伸ばして男に絡みつき、顎を上げて口づけようとする。

「私……ちゃんと、きれいだから……」

「本当に?」

低く、耳に心地よい声だった。

なのにそのひと言が、彼まで自分を汚れていると思っているようで、綾音の胸に苦さを落とす。

「あなたも……私のこと、汚いって思うの?」

彼女の目ににじんだ涙が効いたのか、それとも震える声が効いたのか。

男はふっと顔を寄せ、彼女に口づけようとした。

唇が触れ合い、息も乱れるほど激しくなった、そのとき――

どん、と大きな音がした。

「定期確認です。開けてください――」

ぱっと灯りがつく。

ほろ酔いだった伊原綾音の頭は、一気に冴えた。

見上げた先で、男の深い瞳がこちらを覗き込んでいる。

そのまま吸い込まれそうなほど、昏く、底知れない目だった。

どくん、と心臓が跳ねる。

こんな状況は初めてで、どうしたらいいのかわからない。

そのあいだも、ドアを叩く音は続いていた。

結局、男が起き上がり、扉を開けに向かった。

綾音はその隙に身を起こす。

頭は重いし、体からは力が抜けている。ベッドの背にもたれながら、彼女は両腕を抱きしめるようにして縮こまった。

どうして自分は、たかが男ひとりのために、こんなところまで来てしまったのだろう。

「澄川社長、お邪魔しました」

扉の向こうから声がする。

「中まで確認しますか?」

誘うような言い方なのに、声の奥に滲む威圧感は隠しようがなかった。

「澄川社長は女嫌いだと聞いていましたが……こちらこそ失礼しました」

その声は、扉が閉まる音とともに途切れた。

伊原綾音はほっと息をつく。

緊張がほどけた途端、気まずさといたたまれなさがどっと押し寄せた。こんなことをするのは初めてなのに、よりにもよって見回りに当たるなんて。

「続ける?」

低い問いかけが、甘く耳の奥をくすぐった。

綾音が顔を上げると、男は入口脇の酒棚にもたれ、長い脚を気だるげに交差させていた。だらしなさとは無縁の、けれど気ままな色気をまとった立ち姿。

切れ長の目が面白がるように彼女を見つめる。

その右手では、左手首の数珠ブレスレットを指で弄んでいた。

妙に似合わないはずの仕草なのに、不思議と野性味と近寄りがたさがひとつに溶け合っている。

こんな男、初めて見た。

ただ綺麗なだけじゃない。

人を引き寄せるような、抗いがたい魔性がある。

そしてその魔性が、彼の内に潜む鋭さをうまく覆い隠していた。

だからバーで、綾音は彼に手を出したのだ。

ただのホストだと勘違いして。

けれど、さっきのやり取りを見る限り、彼はホストどころではない。

相当な立場の人間なのだろう。

もしこんな相手に、自分が人妻だと知られたら――この街では生きていけなくなるかもしれない。

綾音はふらつきながら立ち上がり、落ち着かない手つきで指を絡めた。

「すみません。酔ってたみたいで……」

「怖くなった?」

男が近づいてくる。

歩き方まで洗練されていて、その目は笑っているようで、少しも笑っていない。

綾音の胸はひどく騒いだ。

とくに彼が目の前で立ち止まり、体温を含んだ男の匂いがふわりと届いた瞬間、酒のせいか、その匂いのせいか、鼓動はいっそう速くなる。

男は彼女の顎をつまみ、からかうように鼻で笑った。

「さっきまでは、あんなに誘ってたくせに――ん?」

軽い口調。

けれどそこには、人を惑わせる甘さと、踏み越えるなという警告が同居していた。

綾音は緊張で喉を鳴らす。

読めない。

けれど機嫌を損ねるのはまずいと思い、咄嗟に言い訳を口にした。

「……安全じゃないので」

男はふっと笑う。

淡々とした声音に、薄い嘲りが混じった。

「安全なら、いいってことか」

伊原綾音は顎を上げさせられたまま、目尻をうっすら赤く染めて彼を見つめ返した。怯えた白兎みたいに頼りなく、それでいて妙に目を引く。

彼女が答えないでいると、男もそれ以上は追いつめなかった。

手を離し、背を向けて酒棚のほうへ戻る。

瓶とグラスが触れ合う、かちりという音。

すぐに、強いウイスキーの香りが空気に広がり、綾音はますます頭痛を覚えた。

この場で帰るのも帰らないのも、どちらも気まずい。

見回りの人間がまだ近くにいるなら出にくいし、かといって見知らぬ男女が同じ部屋にただ居続けるのも、ひどく居心地が悪かった。

どれくらい経ったのか。

やがて、感情の読めない声が響く。

「もう行った」

彼ら――見回りの人間のことだ。

つまり、もう安全だということ。

続けるのか、それとも帰るのか。

そう訊かれているのだと、綾音はすぐに悟った。

彼女は慌ててバッグを手に取り、決めたように言う。

「お邪魔しました」

男の唇に、嘲るような笑みがかすかに浮かぶ。

返事はない。

綾音はそれを黙認と受け取り、ドアへ向かった。

無事に部屋を出た瞬間、ようやく胸の奥の息が抜ける。

彼女は足早にエレベーターへ向かった。

部屋では、酒を飲み干した男が酒棚を離れ、浴室へ向かっていた。

だが途中で足裏に何かが当たり、わずかに眉をひそめる。

視線を落とすと、銀色のブレスレットが転がっていた。

しゃがんで拾い上げる。

女物のアクセサリーだ。

この部屋にほかの女は来ていない。

だとすれば、さっきの女のものだろう。

男は立ち上がると、そのブレスレットを無造作にベッドサイドへ放った。

……

伊原綾音がホテルを出て、ちょうどタクシーをつかまえたとき、親友の江見瑠璃から電話がかかってきた。

「綾音、どこ行ってたのよ。探し回って気が狂いそうだったんだけど」

さっきのことをどう話せばいいのかわからず、伊原綾音はタクシーに滑り込みながら、できるだけ軽く言った。

「瑠璃、もう帰るから」

今夜は気分がひどく沈んでいて、友人に誘われて飲みに出た。

その途中であの男を見かけ、ふらりと誘って部屋まで取った。

無事だとわかると、瑠璃はようやく安心したように電話を切った。

伊原綾音は車窓にもたれ、外のネオンをぼんやり見つめる。

光は幾筋にも交差し、灯っては消え、また灯る。

四年前に暗く閉ざされてから、彼女の人生にはもう光が差さない。

四年。

いまだに彼女は、この息苦しい泥沼から抜け出せずにもがいている。

目を閉じると、目尻からこぼれた涙が、流れる光の中でそのまま鬢の髪へ滲んでいった。

北野家に足を踏み入れると、北野の母がソファに座っていた。

目を吊り上げ、今にも食ってかかりそうな顔をしている。

「どこで男漁りしてきたの」

伊原綾音はひどく疲れていて、まともに相手をする気力もなかった。

そのまま二階へ上がろうとしながら、淡々と答える。

「友達と出かけていただけです」

「お待ちなさい」

その声と同時に、北野の母は立ち上がり、彼女の前へ詰め寄った。指を突きつけ、露骨に嫌悪をにじませる。

「酒臭いったらありゃしない。どうせろくでもない連中とつるんでたんでしょう」

「それに四年も経って、産んだのはあの厄介者ひとりだけ。隆也に男の子ひとり産んでやれもしないで、あんたは少しも焦らないのね。言っておくけど、外でできた子が生まれたら、その子は北野家に迎えることになるんだから。妙な真似はしないことね」

伊原綾音は足を止めた。

白々しい蛍光灯の下で、顔色はいっそう青白く見える。

彼女は冷たく笑う。

北野隆也にでも言わされているのだろう。

それとなく探りを入れに来たのだ。

「何がおかしいの。まさか嘘だとでも思ってるの? はっきり言うけど、隆也の女が妊娠したのよ。その子が男なら認知するわ。あんたが素直に受け入れるなら話は早いし、嫌だというなら北野家を出ていきなさい」

伊原綾音は、ぼんやりと北野の母の顔を見つめた。

よそで産ませた子を、この家に連れてきて。

自分に育てさせるつもりなのか。

最新チャプター

おすすめ 😍

殺されたので戻りましたが、元夫の宿敵に執着されています

殺されたので戻りましたが、元夫の宿敵に執着されています

15.6k 閲覧数 · 連載中 · しらとり ちおり
前世で自分を殺した夫から逃れるため、必死の思いで飛び込んだ部屋。
そこにいたのは、あいつの最大最凶の「宿敵」だった――。

上半身裸の彼に壁へと押し付けられた私は、耳元でその低く甘い声を聴く。
「他の女たち?……どいつもこいつも、もっと優しくしてくれって泣いて縋ってくるがな」

ただの一時しのぎのはずだった。なのにその夜を境に、この危険な男は私に執着し、決して離そうとしない。

前世の夫への復讐を誓い、罠を仕掛けた「復讐劇」の舞台が間近に迫る中。
不敵に微笑む彼は、本当に式場をぶち壊しに現れるつもりなのだろうか――?
追放された偽物の娘、その正体は最強でした

追放された偽物の娘、その正体は最強でした

373.4k 閲覧数 · 連載中 · ゲゲゲ
「本物の娘が見つかった。お前はもう用済みだ」
あの子が現れたその日、私は『偽物の娘』として家を追い出された。
渡されたのは、わずかな小銭と地方行きの片道切符だけ。
さらに婚約者は私をゴミのように捨て、その日のうちに『本物』であるあの子にプロポーズした。

……上等じゃない。せいぜい勝った気でいればいいわ。
だって彼らは、私の【本当の顔】を何一つ知らないのだから。

名門病院が見放した命を救う『天才外科医』。
オークションで数億円の値を叩き出す『伝説の画家』。
裏社会の闘技場で無敗を誇る『影の女王』。
そして――彼らの全財産すら小銭に思えるほどの『真の巨大財閥の後継者』であることを。

今さら元婚約者が土下座で許しを請おうと、本物の娘が嫉妬で狂いそうになろうと、もう遅い。
かつて私に婚約破棄の書類を叩きつけた冷酷で傲慢なCEOでさえ、今や何かに取り憑かれたように私を追い回し、「もう一度だけチャンスをくれ」とすがりついてくる始末。

私を捨てて、自分たちの人生を『アップグレード』したつもり?
笑わせないで。最初から、圧倒的に上の存在だったのは私のほうよ。
不倫夫を捨て、私は大富豪の妻になる

不倫夫を捨て、私は大富豪の妻になる

251.7k 閲覧数 · 連載中 · 七海
人生最良の日になるはずだった、結婚式当日。
新郎の車から出てきたのは、見知らぬ女の派手なレースの下着だった。

しかも、その布切れにはまだ。生々しい情事の痕跡が残されていた。

吐き気がするほどの裏切り。
幸せの絶頂から地獄へと突き落とされた私。

けれど、泣き寝入りなんてしてやらない。
私はその場でウェディングドレスの裾を翻し、決意した。

「こんな汚らわしい男は捨ててやる」

私が選んだ次の相手は、彼など足元にも及ばない世界的な億万長者で?
家族の縁を切った日、兄たちはすべてを失った

家族の縁を切った日、兄たちはすべてを失った

355.4k 閲覧数 · 連載中 · 風見リン
前の人生で両親が交通事故で亡くなった後、長兄は世間体を気にして、事故を起こした運転手の娘を家に引き取った。
公平を期すという名目のもと、兄たちは彼女からリソースを根こそぎ奪い、その尊厳を踏みにじってまで、運転手の娘を支えた。
彼女は兄たちのためにすべてを捧げたというのに、家を追い出され、無残に死んだ。

生まれ変わった今、彼女は人助けの精神などかなぐり捨てた。許さない、和解しない。あなたたちはあなたたちで固まっていればいい。私は一人、輝くだけ。

兄たちは皆、彼女がただ意地を張っているだけだと思っていた。三日もすれば泣きついて戻ってくるだろうと高を括っていたのだ。
だが三日経ち、また三日経っても彼女は戻らない。兄たちは次第に焦り始めた。

長兄:「なぜ最近、こんなに体調が悪いんだ?」――彼女がもう滋養強壮剤を届けてくれないからだ。
次兄:「会社のファイアウォールは、なぜこうも問題ばかり起こす?」――彼女がメンテナンスに来なくなったからだ。
三兄:「新薬の開発が遅々として進まないのはなぜだ?」――彼女が治験をしなくなったからだ。
四兄:「どうしてこんなにつまらない脚本しか上がってこない?」――彼女がもう執筆しないからだ。
五兄:「この義肢は、なぜこんなに出来が悪いんだ?」――彼女が製作をやめたからだ。
六兄:「なぜチームが負けた?」――彼女が脱退したからだ。

兄たちは地に膝をついて許しを請うた。「戻ってきてくれ。俺たちこそが、血を分けた本当の家族じゃないか」

彼女は絶縁状を兄たちの顔に叩きつけ、冷ややかに笑った。
「車が壁にぶつかってから、ようやくハンドルを切ることを覚えたのね。株が上がってから、ようやく買うことを覚え、罪を犯して判決が下ってから、ようやく悔い改めることを覚えた。残念だけど、私は――許さない!」
偽物令嬢の逆転劇

偽物令嬢の逆転劇

67.3k 閲覧数 · 連載中 · ひかり
「泥棒女め、今すぐこの家から出て行きなさい!」

実の娘が戻ってきたその日、私はゴミのように家を追われた。
病弱な「お嬢様」の生きる輸血パックとして虐げられ、血を搾り取られ続けてきた日々。用済みになった途端、身に覚えのない盗みの罪を着せられ、婚約者からも冷酷に捨てられた。
元家族たちは、私が「貧しい田舎で野垂れ死ぬ」と信じて疑わなかった。

だが、彼らは何も知らなかったのだ。
私が、世界中のVIPが縋る伝説の名医であることも。
私を迎えに来たオンボロトラックが、実は国家機密級の超高級カスタムマシンであることも。
そして、私の本当の実家が、国さえも動かす世界屈指の超巨大財閥だということも!

「今まで苦労をかけたね、私たちの可愛いお姫様」
生き別れていた超過保護な両親と、各界の頂点に君臨する最強の兄たちに狂おしいほど溺愛されるシンデレラライフが幕を開ける!
一方、大切な「命の恩人」を自ら捨てた元家族たちには、破滅へと向かう絶望の後悔タイムが待ち受けていて!?

虐げられた天才少女が本当の愛と富を掴み取る、逆転ファンタジー、ここに開幕!
「田舎者」と笑われた私、実は裏社会の女帝でした ~冷徹社長に正体がバレて溺愛される~

「田舎者」と笑われた私、実は裏社会の女帝でした ~冷徹社長に正体がバレて溺愛される~

100k 閲覧数 · 連載中 · 68拓海
ある名家から「不吉な忌み子」として捨てられ、世間からは「ただの田舎娘」と嘲笑される少女。
しかし、その正体は……
ファッション界を牽引するカリスマであり、香水界の伝説的な始祖。
さらには裏社会と政財界の命脈を握り、大物たちが跪く「影の支配者」だった!

長きにわたる雌伏の時を経て、彼女はついに帰還する。
奪われたすべてを取り戻し、自分を蔑んだ一族や世間を足元にひれ伏させるために。

一方、彼女の前に立ちはだかるのは、商業界の帝王と呼ばれる冷徹な男。
彼は知らなかった。裏でも表でも自分を脅かす最強の宿敵が、目の前で愛らしく微笑むこの少女だということを。

互いに正体を隠したまま、幾度もの交戦を重ねる二人。
そのスリリングな攻防の中で、二人は互いの秘密と脆さを共有し、やがて敵対関係は唯一無二の愛へと変わっていく。

そして危機が訪れた時、二人はついに仮面を脱ぎ捨て、並び立って頂点へと君臨する。

「君の『仮面』はすべて剥がした。次は、その心を裸にする番だ」
妻が去り、妊娠を知った俺は、ただ泣き崩れるしかなかった

妻が去り、妊娠を知った俺は、ただ泣き崩れるしかなかった

468.8k 閲覧数 · 連載中 · 蛙坂下道
鈴木七海は、中村健に好きな人がいることをずっと知っていた。それでも、彼との結婚を選んだ。
しかし、結婚して5年後、彼は離婚を切り出した。その時初めて、彼の想い人が私の父の隠し子(私の異母兄弟)だと知った。
離婚を決意した七海だったが、その時にまさかの妊娠が判明した。
私が彼を滅ぼした――だから、今度はこの命を捧げて守り抜く

私が彼を滅ぼした――だから、今度はこの命を捧げて守り抜く

3.7k 閲覧数 · 連載中 · 南宮
愛する人を殺めた罪の重さ、その疼きを私は決して忘れない。
二度目の生を得た私は、かつて私が踏みにじった孤独な王のもとへ再び舞い戻った。
「未来」という名の禁断の知恵を、唯一の嫁入り道具として。
彼に差し出される毒も、背後に潜む暗殺の罠も、すべて私の視界の中にある。
これは彼を導くための道標であり、魂の誓い。
彼を闇へ堕としたかつての私は、もういない。
今、私は彼を守り抜くために全てを焼き払う、最も鋭き刃となる。
自己犠牲はもうおしまい。虐げられた養女の反撃

自己犠牲はもうおしまい。虐げられた養女の反撃

9.8k 閲覧数 · 連載中 · 神楽
丸十五年もの間、涼宮寧音の人生は、ただ一つの残酷な目的のためにあった。
――病弱な義妹のための「生きる血袋」として仕えること。

健康も、才能も、尊厳も、そのすべてを捧げて尽くしてきた。しかし、必死に媚びへつらい、 縋り付いてきた家族から彼女に返されたのは、冷酷な裏切りと追放だった。

彼女の最初の人生は、あまりにも惨めな悲劇で幕を閉じる。
底知れぬ悔恨のなか、彼女は高層ビルから身を投げたのだった。

――だが、運命は彼女に二度目のチャンスを与えた。

二十三歳の誕生日の朝、目を覚ました寧音は誓う。もう二度と、理不尽に耐え忍ぶだけの犠牲者にはならない、と。

彼女は、毒親と義妹が巣喰う涼宮家を毅然と離脱。彼らが決して奪うことのできない、自分だけの唯一無二の武器――非凡なる「デザインの才能」を手に、新たな世界へと飛び込む。

その圧倒的な輝きは、政財界に絶対的な権力を誇る最高経営責任者、伏見盛重の目を引いた。彼は同情という名の施しではなく、対等なビジネスパートナーとして、彼女に救いの手を差し伸べる。

いまや寧音は、ただ生き延びるために足掻く哀れな女ではない。

自らの人生を狂わせた「家族」を冷徹に、一歩ずつ破滅へと追い詰めながら、彼女は愛する実母の死の真相へと迫っていく。
別人として再会した元夫に、なぜか二度目の熱い誓いを迫られています

別人として再会した元夫に、なぜか二度目の熱い誓いを迫られています

4.9k 閲覧数 · 連載中 · ^野田恵^
顔も知らぬ夫との、跡継ぎを残すためだけの冷酷な「契約結婚」。
3年間、一度も交わることのなかった夫婦関係の中で、夏目千尋は亡き母の遺品を取り戻すため、ある危険な賭けに出る。

会員制クラブで泥酔した男、神崎雅臣。
目的のため、彼をベッドへと誘い、一夜の情熱を共にした。千尋にとっては、それきりの割り切った取引のはずだった。……その男が、実は「自分の夫」であるとも知らずに。

その後、彼女は偽名「アンナ」を名乗り、有能なビジネスパートナーとして彼の前に再び現れる。
大胆で挑発的、自分の思い通りにならない彼女に、雅臣はいつしか狂おしいほどに惹かれ、その心を囚われていく。目の前で自分を翻弄する不敵な美女が、まさか自宅に放置している「自分の妻」だとは夢にも思わずに。

冷え切った関係に終止符を打つべく、テーブルに置かれた離婚届。
しかし、予期せぬ「妊娠」が、二人の隠された関係をすべてひっくり返す。

始まりは、冷徹な利害の契約だった。
裏切りと欺瞞のゲームの果てに、先に愛の底へ堕ちたのは、一体どちらなのか――。
転生して、家族全員に跪いて懺悔させる

転生して、家族全員に跪いて懺悔させる

317.2k 閲覧数 · 連載中 · 青凪
婚約者が浮気していたなんて、しかもその相手が私の実の妹だったなんて!
婚約者にも妹にも裏切られた私。
さらに悲惨なことに、二人は私の手足を切り落とし、舌を抜き、目の前で体を重ね、そして私を残酷に殺したのです!
骨の髄まで憎い...
しかし幸いなことに、運命の糸が絡み合い、私は蘇ったのです!
二度目の人生、今度は自分のために生き、芸能界の女王になってみせる!
復讐を果たす!
かつて私をいじめ、傷つけた者たちには、十倍の報いを受けさせてやる...
私が囲っている億万長者

私が囲っている億万長者

2k 閲覧数 · 連載中 · ほしの ちなつ
私はただ、心の痛みを紛らわせたかっただけ。

彼は息を呑むほど美しく、落ちぶれていた。夫の裏切りがもたらした傷が完全に癒えるまで、彼をそばに置いておくつもりだった。

お金で彼の付き添いを買い、すべてのルールを私が決め、すべてを完全に掌握しているつもりだった。

けれど、私の隣で横たわるこの男の正体は、彼が語ったものとはまるで違っていた。

魅惑的な笑顔と抗いがたい容姿の下に隠されていたのは、仇敵から身を隠す億万長者の素顔だった。

今や彼は、私の生活に、私のベッドに、そして私の心に――完全に絡みついている。

身を引くことは、彼のそばにいることよりも、もっと危険かもしれない。