夫の愛人は、私の一つ下の階に住んでいる

夫の愛人は、私の一つ下の階に住んでいる

渡り雨 · 完結 · 20.3k 文字

649
トレンド
749
閲覧数
0
追加済み
本棚に追加
読み始める
共有:facebooktwitterpinterestwhatsappreddit

紹介

私と隆二が結婚して、もう七年になる。両親が亡くなってからは、彼らが遺した事業の切り盛りに追(お)われ、料理をする時間なんて全くなかった。

このクリスマスイブ、私はわざわざ隆二が一番好きな高級隠れ家レストランに料理を注文した。

配達員は玄関先に立ち、困惑した顔で私を見た。「さっき、702号室にも同じレストランから、まったく同じ料理を届けたばかりなんです。もしかして、配達先を間違えましたかね?」

私の家は802号室。私はずっしりと重いビニール袋に掛けられた伝票をひったくるように取った。

心臓が止まった。

「重度のマンゴーアレルギーに注意。すべての料理においてマンゴーの使用を厳禁とする。」

隆二は、私が知る中で唯、マンゴーに深刻なアレルギー反応を示す人間だ。この命に関わる食事制限を知っているのは、私一人だけのはずだった。

なぜ、よりにもよって真下の階の住人が、まったく同じ料理を注文し、そして、これほどまでに具体的で同じアレルギーの注意書きを添える必要があったのだろうか?

チャプター 1

 隆二と結婚して七年になる。両親が他界して以来、遺された事業の切り盛りに忙殺され、キッチンに立つ余裕など微塵もなかった。

 今年のクリスマスイブは、隆二のお気に入りである高級隠れ家レストランからディナーを取り寄せた。

 玄関先に立つ配達員は、困惑した面持ちで私を見た。

「つい先ほど、702号室にも同じお店の料理をお届けしたのですが……配達先を間違えてしまったでしょうか?」

 私の部屋は802号室だ。ずっしりと重いビニール袋に結びつけられたレシートを、ひったくるように奪い取った。

 心臓が、ドクンと嫌な音を立てて凍りついた。

『重度のマンゴーアレルギーに注意。全メニューにおいてマンゴーの使用を厳禁とすること』

 私の知る限り、重篤なマンゴーアレルギーを持つ人間は隆二しかいない。この命に関わる食事のタブーを知っているのは、私だけのはずだった。

 なぜ、真下の部屋の住人がまったく同じ料理を頼み、まったく同じ、これほどまでに具体的なアレルギーの注意書きを添えているのか。

 思考が追いつくよりも先に、身体が動いていた。

 重いビニール袋をいくつも鷲掴みにし、階段を駆け下りて702号室へと向かった。

 拳が赤くなるほど、激しくドアを叩きつけた。

 勢いよくドアが開く。その瞬間、私の顔からさっと血の気が引いた。

 玄関に立っていたのは、隆二だった。

 私の夫。ほんの三十分前、遠方で重要な商談の真っ最中だと、電話越しにそう誓って言っていた彼だった。

 それが今、目の前に立っている。私が彼のために編んだ、あのセーターを着て。

 彼の顔もまた、瞬時に蒼白となった。極度の狼狽がその顔に張り付き、私を穴のあくほど見つめていた。

「美憂?!」

 彼は絶句した。

「出張?」

 私の声は、氷の刃のように冷え切っていた。

「七階でプロジェクトの商談でもしているわけ?!」

 隆二は慌ててドアを閉めようとしたが、私は荒々しく隙間に足をねじ込んだ。

「帰れ!」

 歯を食いしばって低く唸る彼の視線は、ひどく狼狽した様子で室内へと泳いでいる。

「とっとと上の階に戻れ!」

「あなた、誰?」

 奥から、甘ったるい女の声が聞こえてきた。

 一人の女が、のんびりとした足取りで彼の背後に姿を現した。

 私の視線は即座に、大きく膨らんだ、明らかに妊娠しているそのお腹に釘付けになった。

「あなた?!」

 喉から引き裂かれるような悲鳴がほとばしった。

「今、私の夫を——あなたって呼んだ?!」

 女は微塵も怯える様子を見せず、片手で膨らんだお腹を庇うように撫でながら、もう片方の手を隆二の肩に馴れ馴れしく置いた。

「隆二、この頭のおかしい女、誰?」

 女は冷笑を浮かべ、私を頭のてっぺんから足の先までねっとりと見分した。その瞳にはありありと嫌悪が浮かんでいる。

「せっかくのクリスマスを台無しにしに来たわけ?」

「私こそが彼の妻よ!」

 金切り声を上げ、力任せにドアを押し開けようとした。

「私たちはもう結婚して七年になるのよ!」

 あともう少しで彼女に飛びかかり、その細い首を絞め上げようとしたその時——リビングから、あどけない子供の声が響いた。

「真理恵お母さん? ご飯、届いたの?」

 息が詰まり、心臓を素手で握りつぶされたかのような衝撃が走った。

 六歳になる私の息子、陽翔が、ニコニコと笑いながらリビングから廊下へと飛び出してきたのだ。

 その小さな体は、真新しい限定生産のキャラクターの着ぐるみに包まれている。どう見ても高価な代物で、真理恵が彼を手懐け、機嫌を取るために買い与えたのは明白だった。

 彼は真理恵を見上げ、「お母さん」と呼んだ。

 そして陽翔は振り返り、私を見た。彼の、本当の母親を。

 だが、その瞳は虚ろで、凍りつくような冷淡さしか宿っていなかった。

 私が痛みを堪えて産み落とした実の息子。十月十日もお腹の中で育てた我が子が、今、この異常で歪んだ茶番劇に自ら喜んで加担しているというのか。

「陽翔……?」

 震える唇から零れ落ちた言葉とともに、堪えきれなくなった涙があふれ出した。

「どうして、そんなことをしているの……?」

 陽翔は露骨に嫌な顔をすると、真理恵の足の後ろに隠れた。

「あの大声のオバサン、追い払ってよ、お母さん」

 私の中で、最後に残っていた理性の糸が完全にぷつりと切れた。

「この、悪辣なクズが!」

 私は咆哮した。

 手にしていた熱々の高級料理の入った袋を鷲掴みにし、真理恵の顔を目掛けて思い切り投げつけた。

「真理恵、危ない!」

 隆二が恐怖に満ちた声を上げる。

 彼は猛然と彼女の前に立ちはだかり、身を挺して、煮えたぎるスープの入った袋を全身で受け止めた。

 プラスチックの容器が爆弾のように破裂し、熱湯のようなスープが四方八方に飛び散る。

 隆二は熱さに呻き声を上げ、苦痛に顔を歪めたが、自らが負ったひどい火傷など完全に無視していた。

 すぐさま振り返り、慌てふためきながら真理恵の全身を隅々まで確認する。

「怪我はないか?! 火傷しなかったか?!」

 彼は壊れやすい硝子細工でも扱うかのように、パニックに陥りながら彼女を抱きしめた。

「この女、私たちの子を殺そうとしたのよ!」

 真理恵は泣き叫びながら私を指差した。

「ここは個人の家よ! 不法侵入よ! 警察を呼んで!」

「殺してやる!」

 私は再び飛びかかり、いかにも可哀想に泣きじゃくりながらも勝ち誇っている真理恵の顔を平手打ちしようと、右手を高く振り上げた。

 だが、その手が振り下ろされるより早く、鋼の万力のような力が私の手首を死に物狂いで掴み取った。隆二だった。

「これ以上、彼女に指一本でも触れてみろ!」

 隆二が吠える。その顔は、歪んだ怒りと憎悪で満ちていた。

 彼はありったけの力を込め、私を外へと激しく突き飛ばした。

 瞬時にバランスを崩し、私の体はドアの外へと放り出される。

 背中が、硬質な金属のドア枠に激突した。

 ドン、という鈍い音が廊下に響き渡る。脊椎から全身へと稲妻のような激痛が走り、私は冷たい床に崩れ落ちた。

 凄まじい騒ぎの余韻が、いつまでも廊下で反響している。

 周囲のドアが次々と開き始めた。怒声と衝突音を聞きつけ、近隣の住人たちがこぞって様子を見に出てきたのだ。

 彼らは顔を覗かせ、ひそひそと囁き合い、指を差し、気味の悪いものでも見るような目で私を凝視している。

 冷たい床にうずくまり、全身の痛みに震えながら顔を上げると、そこには私を裏切った夫と、完全に洗脳された息子の姿があった。

 這い上がるような屈辱が、私の息の根を完全に止めようとしていた。

最新チャプター

おすすめ 😍

社長、突然の三つ子ができました!

社長、突然の三つ子ができました!

268k 閲覧数 · 連載中 · キノコ屋
五年前、私は継姉に薬を盛られた。学費に迫られ、私は全てを飲み込んだ。彼の熱い息が耳元に触れ、荒い指先が腿を撫でるたび、震えるような快感が走った。

あの忌まわしい夜から逃げるように去った私だったが、ほどなくして三つ子を妊娠していることに気付く。

五年後、医療界の新星として戻ってきた私は、継母、継姉、実の父へ全ての仕返しを誓う。

その時、彼が現れた。三人の小さな自分そっくりの顔をじっと見つめながら、優しく「パパ」と呼ぶよう子供たちを誘う彼。

ふとシャツのボタンを外し、悪戯っぽく笑って言った――

「どうだい、あの夜の熱をもう一度味わってみないか?」
本物令嬢の正体がばれました

本物令嬢の正体がばれました

129.3k 閲覧数 · 連載中 · ワニノコ
新谷南は新谷家で二十年も育てられたのに、本当の娘が戻ってきた途端、あっさり家を追い出された。

デザイン部のディレクターの席? 本当の娘へ。
何千万円もの価値がある婚約話? 本当の娘へ。

会社中の人間が、彼女という「野良扱いの娘」がどう転げ落ちていくか、笑いものにしようと様子をうかがっていた。

そんなある日、世界限定二十台の高級バイクが会社の前に止まる。降りてきた不良っぽいイケメンが言った。

「妹、兄貴と一緒に帰るぞ」

新谷家の人間「……は?」

そのあとで彼らはようやく知ることになる。

彼女こそ、国内外の美術館の館長たちが面会待ちの列を作る「南先生」と呼ばれるアーティストであり、
新谷グループの全受賞特許の名義人であり、
さらに、伝説の「国家並みの資産を持つ」と噂される周防家の、本当の長女だということを。

大手財閥の若き当主は、封印していた婚約書を取り出し、薄く唇を吊り上げる。

「なるほど。俺の本当の婚約者は、君だったわけか」
夜に沈む

夜に沈む

7.9k 閲覧数 · 連載中 · 洛陽柱
初恋の相手は、百万ドルと引き換えに私を捨てた。そうして私は、望まぬ政略結婚へと追いやられた。

あれから五年。彼が再び私に会おうとした、その時——夫がそのすべてを知ることになる。
転生して、家族全員に跪いて懺悔させる

転生して、家族全員に跪いて懺悔させる

321.2k 閲覧数 · 連載中 · 青凪
婚約者が浮気していたなんて、しかもその相手が私の実の妹だったなんて!
婚約者にも妹にも裏切られた私。
さらに悲惨なことに、二人は私の手足を切り落とし、舌を抜き、目の前で体を重ね、そして私を残酷に殺したのです!
骨の髄まで憎い...
しかし幸いなことに、運命の糸が絡み合い、私は蘇ったのです!
二度目の人生、今度は自分のために生き、芸能界の女王になってみせる!
復讐を果たす!
かつて私をいじめ、傷つけた者たちには、十倍の報いを受けさせてやる...
追放された偽物の娘、その正体は最強でした

追放された偽物の娘、その正体は最強でした

426.6k 閲覧数 · 連載中 · ゲゲゲ
「本物の娘が見つかった。お前はもう用済みだ」
あの子が現れたその日、私は『偽物の娘』として家を追い出された。
渡されたのは、わずかな小銭と地方行きの片道切符だけ。
さらに婚約者は私をゴミのように捨て、その日のうちに『本物』であるあの子にプロポーズした。

……上等じゃない。せいぜい勝った気でいればいいわ。
だって彼らは、私の【本当の顔】を何一つ知らないのだから。

名門病院が見放した命を救う『天才外科医』。
オークションで数億円の値を叩き出す『伝説の画家』。
裏社会の闘技場で無敗を誇る『影の女王』。
そして――彼らの全財産すら小銭に思えるほどの『真の巨大財閥の後継者』であることを。

今さら元婚約者が土下座で許しを請おうと、本物の娘が嫉妬で狂いそうになろうと、もう遅い。
かつて私に婚約破棄の書類を叩きつけた冷酷で傲慢なCEOでさえ、今や何かに取り憑かれたように私を追い回し、「もう一度だけチャンスをくれ」とすがりついてくる始末。

私を捨てて、自分たちの人生を『アップグレード』したつもり?
笑わせないで。最初から、圧倒的に上の存在だったのは私のほうよ。
別人として再会した元夫に、なぜか二度目の熱い誓いを迫られています

別人として再会した元夫に、なぜか二度目の熱い誓いを迫られています

5.5k 閲覧数 · 連載中 · ^野田恵^
顔も知らぬ夫との、跡継ぎを残すためだけの冷酷な「契約結婚」。
3年間、一度も交わることのなかった夫婦関係の中で、夏目千尋は亡き母の遺品を取り戻すため、ある危険な賭けに出る。

会員制クラブで泥酔した男、神崎雅臣。
目的のため、彼をベッドへと誘い、一夜の情熱を共にした。千尋にとっては、それきりの割り切った取引のはずだった。……その男が、実は「自分の夫」であるとも知らずに。

その後、彼女は偽名「アンナ」を名乗り、有能なビジネスパートナーとして彼の前に再び現れる。
大胆で挑発的、自分の思い通りにならない彼女に、雅臣はいつしか狂おしいほどに惹かれ、その心を囚われていく。目の前で自分を翻弄する不敵な美女が、まさか自宅に放置している「自分の妻」だとは夢にも思わずに。

冷え切った関係に終止符を打つべく、テーブルに置かれた離婚届。
しかし、予期せぬ「妊娠」が、二人の隠された関係をすべてひっくり返す。

始まりは、冷徹な利害の契約だった。
裏切りと欺瞞のゲームの果てに、先に愛の底へ堕ちたのは、一体どちらなのか――。
離婚後、ママと子供が世界中で大活躍

離婚後、ママと子供が世界中で大活躍

180.3k 閲覧数 · 連載中 · yoake
18歳の彼女は、下半身不随の御曹司と結婚する。
本来の花嫁である義理の妹の身代わりとして。

2年間、彼の人生で最も暗い時期に寄り添い続けた。
しかし――

妹の帰還により、彼らの結婚生活は揺らぎ始める。
共に過ごした日々は、妹の存在の前では何の意味も持たないのか。
令嬢は離婚を機に大富豪への道を歩む

令嬢は離婚を機に大富豪への道を歩む

764k 閲覧数 · 連載中 · 蜜柑
天才陰陽師だった御影星奈は、かつて恋愛脳のどん底に落ち、愛する男のために七年もの間、辱めに耐え続けてきた。しかしついに、ある日はっと我に返る。
「瀬央千弥、離婚して」
周りの連中はこぞって彼女を嘲笑った。あの瀬央様がいなくなったら、御影星奈は惨めな人生を送るに決まっていると。
ところが実際は――
財閥の名家がこぞって彼女を賓客として招き入れ、トップ俳優や女優が熱狂的なファンに。さらに四人の、並々ならぬ経歴を持つ兄弟子たちまで現れて……。
実家の御影家は後悔し、養女を追い出してまで彼女を迎え入れようとする。
そして元夫も、悔恨の表情で彼女を見つめ、「許してくれ」と懇願してきた。
御影星奈は少し眉を上げ、冷笑いを浮かべて言った。
「今の私に、あなたたちが手が届くと思う?」
――もう、私とあなたたちは釣り合わないのよ!
伝説の天才、偽りの姿だ

伝説の天才、偽りの姿だ

7k 閲覧数 · 連載中 · ショコラ風味
トップ組織のS級エージェントであり、冷徹無情、そして圧倒的な知性を誇った主人公。しかし、仲間に裏切られ、無残にも殺害されてしまう。

だが、目を覚ますと、知能が低いと見下されている「不細工な女子大生」へと生まれ変わっていた。

容姿を嘲笑われれば、自ら開発したスキンケアクリームで誰もが息をのむ美貌へと変貌を遂げる。

知性を馬鹿にされれば、世界最高峰の大学の総長が自らスカウトに訪れ、医学界の権威は秘密の処方を求めて跪き、国際的なトップスターは楽曲の編曲を求めて彼女を追いかける。

二度目の人生こそは平凡な生活を味わおうとしたものの、隠された正体が次々と暴かれ、気づけばまたしても世界の頂点へと上り詰めてしまう。

背後には無数の配下を従え、その傍らには彼女を守る冷徹な実力者が寄り添うが、この冷徹な男は何かと嫉妬深く、彼女を翻弄してくるのだった。
監禁から1年、捨てられた令嬢は元婚約者の叔父を娶る

監禁から1年、捨てられた令嬢は元婚約者の叔父を娶る

70.7k 閲覧数 · 連載中 · 鈴木楓花
監禁から1年。ようやく帰宅した今井心晴を待っていたのは、変わり果てた日常だった。
家族は心晴を探そうともせず、あろうことか姉の今井優奈のために盛大な誕生日パーティーを開いていた。
しかも、その横には心晴の元婚約者の姿が……二人は婚約していたのだ。
しかし、心晴はただの被害者ではなかった。
彼女は人知れず巨額の資産と強大なコネクションを築き上げていたのだ。
真実を知った心晴は、復讐の狼煙を上げる。
彼女が選んだ新たなパートナーは、なんと元婚約者の叔父だった。
「これからは私のことを『おばさん』と呼ぶのよ、優奈!」
私が囲っている億万長者

私が囲っている億万長者

2.8k 閲覧数 · 連載中 · ほしの ちなつ
私はただ、心の痛みを紛らわせたかっただけ。

彼は息を呑むほど美しく、落ちぶれていた。夫の裏切りがもたらした傷が完全に癒えるまで、彼をそばに置いておくつもりだった。

お金で彼の付き添いを買い、すべてのルールを私が決め、すべてを完全に掌握しているつもりだった。

けれど、私の隣で横たわるこの男の正体は、彼が語ったものとはまるで違っていた。

魅惑的な笑顔と抗いがたい容姿の下に隠されていたのは、仇敵から身を隠す億万長者の素顔だった。

今や彼は、私の生活に、私のベッドに、そして私の心に――完全に絡みついている。

身を引くことは、彼のそばにいることよりも、もっと危険かもしれない。
婚約破棄後、私はヤクザの組長と結婚した

婚約破棄後、私はヤクザの組長と結婚した

63.2k 閲覧数 · 連載中 · やもり
裏切りと陰謀が渦巻く世界で、妃那(えな)は突然の誘拐事件に巻き込まれる。
救いの手を差し伸べたのは謎めいた男・葉夜(かなや)だったが、彼の真意は読めない。
一方、妃那の宿敵であり自信家の祈葉(いのか)は、自らの美貌と魅力を武器に黒社会の頂点を目指すが、
思いもよらぬ残酷な試練に追い込まれていく。
誤解と嫉妬、愛と憎しみが絡み合い、
それぞれの思惑がやがて一つの危険な運命へと収束していく――。